2019年07月10日公開
2020年04月20日更新
バチ抜けの基礎講座!シーバス釣りで爆釣り体験をするポイントとは?
男女問わず大人気な釣りといえば、シーバスフィッシングです。海にも河にも生息し、シーズンによってエサが変わるシーバスには、初心者でも爆釣り体験が期待できるシーズンがあります。バチ抜け、バチ抜けパターンとも呼ばれています。バチ抜け攻略法を基礎からご紹介します。
バチ抜けの基礎知識
大人から子供、女性にも大人気なシーバスフィッシングですが、初心者でも簡単に爆釣りが体験できるシーズンがあります。そのシーズンがバチ抜け、バチ抜けパターンです。まずはバチ抜けの基礎からご紹介していきましょう。
バチ抜けとは?
バチ抜けとは一般的な言葉ではなく、かなりディープな釣り人の間で使われている釣り用語です。バチ抜けのバチとは、イソメやゴカイなどの総称です。普段は水底の砂の中にいますが、冬から春にかけ産卵のために水中に出てくることをバチ抜けと言います。
この時期のシーバスは、産卵直後でベイトフィッシュを追う体力がないため、簡単に捕食できるバチを荒食いします。捕食に夢中なプレッシャーの少ないこの時期を逃さず爆釣りを目指しましょう。
バチの種類と特徴
バチは数千種類いると言われています。その中で、バチ抜け時期のシーバスにとって重要なバチは、クルクルバチやトリックバチといわれる3㎝~5㎝の小型タイプ、赤バチやゴカイなどの大型タイプの2種類です。
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— ひろき (@hrk_seabass) December 24, 2018
小型タイプのバチは、素早い動きでクルクル回っていたり、トリッキーな動きで移動スピードが早いのが特徴です。大型タイプのバチは、水面をウネウネと流されながらゆっくり移動するのが特徴です。
バチ抜けパターン
バチ抜け時期のシーバスは、体力回復のために一心不乱にバチ抜けしたバチを捕食するので、バチに似たルアーフィッシングが最適です。これをバチ抜けパターンと呼んでいます。時期や場所、時間によってバチの種類が変化するので、ルアー選びが重要となります。
シーバスは季節によって捕食するベイトが変わっていくので、ベイトに合わせた釣り方をする必要があります。シーズンによって釣り方を変えていくのがシーバスフィッシングの醍醐味と言えます。
バチ抜けのシーズン
シーバスフィッシングに於いて重要なバチ抜けの時期ですが、いつでもどこでも同じ時期にバチ抜けするわけではありません。時期や場所、時間によってバチ抜けの始まりは様々です。
シーズン①1-6月の時期
一般的に1月最後の大潮から3月迄にバチ抜けが多く見られ、バチパターンに最適な時期と言われています。6月の後半になってくると余りバチ抜けを見かけなくなり、シーバスのベイトも小魚へと変わっていきます。
シーズン②早い所で12月から
フィッシングにとって、水温が低くなるこの時期はオフシーズンと言われています。しかし、海よりも港湾、河口付近は比較的水温が安定しているようで、バチ抜けが早く始まる場所もあるようです。
12月から3月まで、4㎝~5㎝の動きの遅いイソメなどのバチが表層に漂い始めます。1月までは、殆どのバチがバチ抜けしてもボトムレンジにいることが多いのが特徴です。流れの緩い明かりがあたっているポイントがこの時期のバチ抜けパターンエリアと言えます。
バチ抜けで水面に浮上してきたバチを捕食するシーバスを狙うか、バチ抜けしたのに浮上しきらないバチを捕食するシーバスを狙うか、バチパターンの見極めが難しいシーズンです。
バチ抜けパターンにシーバスを狙うには、いつバチ抜けが始まるのか時間帯も重要になります。バチ抜けは、夕方の薄暗くなった時間から徐々に抜け始め、月明かりや橋脚の明かり、外灯の明かりなどを目指して一斉にバチ抜けが始まると言われています。
バチパターン狙い目の時期は、日没から1~2時間で満潮を迎える大潮の最終日から中潮の3日間です。満潮前後からバチ抜けが始まり、下げの流れに乗って流されていきます。バチ抜けが最も多くおこる時間は、満潮から下げ始めの3時間程度がピークだそうです。
バチ抜けのエリアとレンジ
シーバスは海にも河にも生息していますが、バチ抜けシーズン狙い目の場所はいったい何処なのでしょう。また、レンジ(水深)はどれくらいなのか、時間帯は何時なのかをご紹介します。
バチとエリアの関係性
河口や港湾部であれば、どこでもバチ抜けエリアだと言われています。バチ抜けしたバチは流されながら生息範囲を広げているため、流れのあるところであればバチ抜けしている様子を見ることが出来ます。
バチ抜け時の釣れるレンジ
バチ抜けシーズンの釣り方は、表層に見えているバチと一緒に上流からルアーを流していくドリフトという釣り方が基本です。しかし、バチ抜けをしたのにバチが浮上しない場合があるため、バチがどのレンジにいるのかを探る必要があります。
また、産卵の後で体力がないシーバスは、なるべく楽にバチを捕食しようします。従って、バチ抜けしたバチのレンジと共にシーバスがバチを待ち構えているのが何処かを考える必要があります。
バチ抜け時のおすすめルアー
釣具屋へ行くと、バチ専用ルアーが沢山あります。基本のシンキングペンシルからジョイント方式など、形はもちろん様々なカラーのルアーが売られています。いったいどのルアーを使えば良いのでしょう。ここでは、プロもお勧めしているルアーをご紹介します。
アピア パンチライン スリム 90
このルアーは、春先の小さいバチが表層に浮いている状況に最適なルアーです。ヘッドがフラットになっているので、流れの抵抗を受けやすく表層の流れが掴みやすい形状になっているのが特徴です。ウェイトがあり飛距離が出るので、港湾部がおすすめです。
風の強い日に港湾部の足場の高いところからキャストし、風でラインをフケさせて表層でスライドさせれば、風と波に負けて流される小さいバチの姿を演出できます。
アムズデザイン アイマ コモモ SF-125 (シーバスルアー)
このルアーは、表層にバチが浮いている夜の河川で1レンジ下にいるシーバスを狙うのに最適なルアーです。コモモSF-125には、SF、カウンター、HD、ドロップの全5種類チューニングモデルがあります。
SFはベースとなるモデルです。タングステンウェイトを搭載した移動重心システムで飛距離が出る構造です。低い位置からキャストし、遠くの橋脚などを狙うのに長けています。リールは巻かずに上流からドリフトすることで自然なバチの動きを演出できます。
デュオ ベイルーフ マニック 135
このルアーは、表層用のシンキングペンシルです。ウエイトがあるので、風の強い日でも負けずに飛距離を取れます。大型のバチに合わせて作られていて、広い港湾部や河川で効果を発揮します。動きがゆっくりなので、小さいバチパターンでも効果が期待できます。
バチ抜け用ルアーは、軽量で接近戦を目的としたものが多いですが、このルアーに限っては、流れや風のある荒れた状況での遠距離戦が可能となります。バチ抜けシーズンに1つは持っていたいルアーです。
タックルハウス ローリングベイト 55mm
このルアーは、攻略が難しいとされる底バチパターンに非常にマッチしたルアーです。底バチパターンとは、シーバスが水面に浮上せずにボトムレンジで底から出てきたバチを拾い食いしている状況を言います。
ローリングベイトを一度定着させてから、ボトムにつけたり離したりを繰り返すことによって、底から出てくるバチや流されるバチの動きを演出できます。
ブルーブルー ラザミン90
このルアーは、水深の浅い河川での使用が最適なルアーです。表層プラスI字系がコンセプトで、殆ど潜らない、シンキングペンシルよりも動かないといった微弱アクションが特徴のルアーです。水面にバチの姿が見え、ボイルが確認できるシーンで投入します。
バチ抜け時に釣りやすいポイント
バチ抜け用ルアーの準備が出来たら、いよいよポイント探しです。もともとシーバスは、海にも河にも生息しています。バチ抜けシーズンのシーバスは、港湾部や河口へバチを捕食するために移動していきます。ここではポイントの探し方をご紹介します。
明かりがある場所
バチ抜けしたバチは、小魚や虫のように流されながら光に向かう習性があるので、常夜灯が水面にあたっている流れが溜まりやすい場所に集まりやすいと言われています。そのため、都市型河川や漁港など人工灯のあたる周辺がポイントです。
海底が砂泥質の河口や漁港内
もともとバチは砂の中にいます。小規模河川や漁港は、流れが緩く砂が溜まりやすいのでバチ抜けが発生しやすい環境です。海を狙うなら堤防周辺、河を狙うなら大きくカーブし川幅が狭まっていく形状の河川がポイントとしておすすめです。
バチ抜けのパターンを理解してシーバス釣りをレベルアップ!
シーバスは、ベイトに合わせ吸い込み力を変えて捕食をしています。バチ抜けシーズンのシーバスは、産卵後で体力が落ちているために弱い吸い込みで捕食出来るバチを好んで食べています。
そこへアプローチするには、ポイントにいるバチの種類を確認した上で的確なルアーを選び、いかにバチの動きに同化出来るかが重要となります。バチの行動を知り、潮見や時期、時間やポイントを見極めて、シーバスフィッシングのレベルアップを目指しましょう。