ボラって美味しいの?生態や美味しく食べる方法など詳しく解説!

ボラは釣りの世界では外道扱いされることが少なくはないものの、さまざまな言葉の由来となった出世魚であり、卵巣から作られるカラスミは珍味として人気があります。この記事ではボラの生態や釣りの方法、捌き方やおいしい食べ方、レシピをご紹介いたします。

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目次

  1. 1ボラってどんな魚?
  2. 2ボラの生態とは
  3. 3ボラの釣り方のコツ
  4. 4ボラの美味しい食べ方
  5. 5ボラのおすすめ料理
  6. 6意外に美味しいボラを釣って食べてみよう

ボラってどんな魚?

ボラはボラ目ボラ科ボラ属に分類される魚です。前後に細長い体は30~50cmほどの大きさですが、まれに80cmを超えることがあります。

目とその周りは脂瞼(しけん)と呼ばれる膜で覆われており、平たい鼻と小さな口を持っています。体には細い縦縞模様がありますが、センサーの役割を果たす側線はありません。

ボラの別の呼び方

ボラは漢字では鯔や鰡と書きます。学名は「Mugil cephalus」で、英語では「mullet」です。1970~80年代に流行したマレットヘアは、ボラに似た形状からこの名前が付けられました。

ボラという名前にはさまざまな由来があり、大きなお腹を意味する「太腹」(ほはら)や、マレー語の「ボラナク」や「ベラナク」が訛ったという説もあります。

ボラは地方によって呼び方が異なり、関西ではイセゴイ、中国四国ではマボラやナタネボラ、沖縄ではツクメと呼ばれています。

ボラは体の大きさによって呼び名が変化する出世魚です。関東や関西では、スバシリからイナ、ボラ、トドへと成長します。

トドが大きくなっても名前は変わらないことから、「行き着くところ」や「結局のところ」を意味する「とどのつまり」という言葉が生まれたとされています。

関東や関西、高知ではボラの幼魚をイナと呼びます。イナの青灰色の背中が月代(さかやき)の剃り跡を思わせることや、髷(まげ)がイナの背びれに似ていることか若い男性を称える「いなせ」(鯔背)という言葉が生まれたという説があります。

西日本の方言には「おぼこ」や「おぼこい」というものがあります。初々しいものや世間慣れしていないもの、性的関係を持ったことがない女性を指す言葉の語源になったのが、関西や関東でボラの幼魚を意味する「オボコ」だという説があります。

逆に、初々しい物や子どもを意味する産子(おぼこ)という言葉が、幼いボラに付けられたという説もあります。

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ボラの生態とは

海水魚のボラには、同じぐらいの大きさの魚が群れを作る習性があります。水面の上に高く跳び上がって人にぶつかり、ケガをさせたケースがありますが、この魚がジャンプする理由はまだ解明されていません。

生態①ボラの生息域

ボラは温帯や熱帯の海に生息しており、日本では北海道より南の海で姿を見ることができます。

この魚は海水魚ですが、海水と淡水が混じり合った汽水域や淡水にも出現することがあり、幼魚の大群が河川を埋め尽くしたという報告もあります。

ボラは沿岸部の浅瀬にいることが多く、環境の変化に強いので、汚れた水の中でも生き抜くことが可能です。しかし汚れた水に生息するボラからは臭いが発生します。

生態②ボラの食性とは

雑食性のボラは、藻類や水の底に積もったデトタリスを食べて育ちます。デトタリスは動植物の遺体や排泄物、体の組織などからできた小さな有機物です。

ボラは餌と一緒に砂や泥を吸いこみます。これらを消化するために胃の幽門部の筋肉が非常に発達しています。十二指腸に繋がるボラの幽門部は、ウスやへそ、そろばんの珠などと呼ばれて市場に出荷されています。

生態③ボラの産卵

カラスミ

10~1月にかけて産卵期を迎えるボラは、外洋に出て南に向かいます。10m以上の深い海で、一度に220万粒の卵を産むと言われていますが、具体的な回遊ルートや産卵場所は不明です。

直径約1mmの卵は数日で孵化し、群れを作って行動します。

カラスミは塩漬けにしたボラの卵巣から塩を抜き、天日で乾燥させたものです。江戸時代、肥前(現在の佐賀県と長崎県)のカラスミは日本の三大珍味に数えられていましたが、香川県ではサワラやサバの卵巣が材料に使われます。

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ボラの釣り方のコツ

釣り

ボラは本来の目的ではない「外道」としてフィッシャーから嫌われることが多い魚です。しかし、生息する環境が味に影響を与えるため、水質が良い場所では臭いの少ないおいしい魚を釣ることができます。

釣り方①釣れやすい時期とポイント

ボラは春から秋にかけて釣りを楽しめる魚です。海水と淡水が混じり合う河口などの汽水域では、大物を狙うことも難しくはありません。水の流れがゆるやかな場所で、夜に狙うのがおすすめです。

産卵期である秋から冬にかけて、ボラの身には脂が乗ってきます。おいしい魚を釣りたいのであれば、冬がおすすめですが、水温が下がると動きが鈍くなるため、釣りの難易度は上がります。

釣り方②ルアー釣り

ルアー

ボラとのファイトを楽しみたい方には、バス釣り用のペンシルバイトや、ワーム、ミノーを用いたルアーフィッシングがおすすめです。この魚は口が小さいので、小型のルアーに反応します。

ミディアムのシーバスロッドを使って、生き餌であるゴカイのような動きを心がければ、獲物を引っかけることができます。

釣り方③エサ釣り

オキアミ

出典: https://item.rakuten.co.jp/

ボラは雑食性で口が小さいので、生き餌を使った餌釣りの場合はオキアミが効果的です。虫餌を使う場合は食いつきやすいように小さくカットしてください。

仕掛けに合わせて撒き餌を使う場合は、アミエビ(別名:アミコマセ)がおすすめです。

ボラの美味しい食べ方

お食い初め

江戸時代のボラは高級魚で、贈答に用いられていました。また、出世魚で縁起が良いことから、関東地方では赤ん坊の生後100日を祝う「お食い初め」の祝い膳に、この魚を使うことがあります。

しかし、日本が高度経済成長期(1954~1970年)に入ると、この魚は水質汚染の影響を受けて身から臭いを放つようになり、釣りの世界では人気を失いました。

各地にさまざまな呼び方があることからも分かるように、この魚は日本の自然環境が変わる前は、食用魚として馴染みがあったのです。

臭いと言われるが冬は美味

ボラは生育環境の影響を大きく受けるので、水質が良い海で釣れたものには臭いがほとんどありません

冬は身だけではなく脂瞼(しけん)にも脂が乗って目の周りが白く濁ります。白身にはわずかな甘みと歯ごたえがあり、「寒ボラ」として人気があります。

おいしいボラを食べるならば冬が狙い目です。

美味しく食べるために大切なこと

釣り上げた魚を容器に入れたまま放置すると、狭い場所で体力を消耗して死んでしまいます。死後硬直が起きた魚は鮮度が落ちてしまいます

釣った魚の鮮度を保ち、刺身でおいしく食べるには、活け締めと血抜きが必要です。身を熟成させたい場合には神経締めを行ってください。

これらの作業は脳と神経を破壊し、全身の血液を抜くことで魚のエネルギーの消費を止め、鮮度を保つための作業です。元気な魚が暴れるとケガをするおそれがあるため、作業には注意が必要です。

フィッシングナイフ

出典: https://www.amazon.co.jp/

釣った直後に活け締めと血抜きを行えば、新鮮で臭いのないボラの刺身を食べることができます。まずは釣った魚の口から針を外します。木槌があれば頭を叩いて脳しんとうを起こさせてください。

魚を押さえたまま、エラの根元をフィシュナイフやハサミで切ります。40cm以下のサイズならば、首を背中側に折って血管を切ることもできます。

魚の頭を下に向けた状態で海水を入れたバケツに入れ、5~10分置いておきます。死んだ魚はすぐに血が固まってしまうので、作業は手早く行ってください。

ボラの捌き方を動画でチェック!

魚を捌いてくれる鮮魚店もありますが、道具が揃っていれば、釣ったボラを自宅で捌くこともできます。

まずはウロコ引きやこけ引きで魚のウロコを取ります。スプーンでもウロコは取り除けますが、専用の道具にはウロコが飛び散らないように加工されているので、魚を捌く機会が多いのであれば、買っておくと便利です。

ウロコ引きが使えない背中などは、出刃包丁でウロコを取ることができます。ウロコが残っていると魚の舌触りに影響するので、しっかりと取り除いてください。

ウロコ引き

出典: https://www.amazon.co.jp/

ウロコを取ったら、次は頭を取ります。腹ビレと胸ビレが魚の頭側につくように、斜めに包丁を入れて中骨を切ってください。

魚の頭が取れたら、次は尻側から包丁を入れます。腹が切れたら、そこから魚の内臓を取り出します。

内臓が取れたら、血合いに包丁を入れます。ボラの臭みを取り除くには血合いを丁寧に取り除いてください。その後、魚の腹の内側と身に残ったウロコを水道水で洗います。

出刃包丁

出典: https://www.amazon.co.jp/

洗った魚の鮮度を保つためにも、水気はしっかりと取り除いてください。

魚は尾を左に置き、腹から中骨に沿って尾の手前まで包丁を入れます。その後、魚の尾を右に回転させ、背から骨に沿って包丁を入れます。

この作業が終わったら尾を左に戻し、腹から中骨に沿って関節を切り、半身をはがします。残った半身にも同じ作業を行ってください。

2枚の半身は、食べやすいように腹骨をすいてください。最後に皮をはがしたら身だけの状態になります。

ボラのおすすめ料理

白身のボラは、さまざまな食べ方が楽しめる魚です。子どもから大人まで幅広い世代に人気のあるレシピをご紹介いたします。

おすすめ料理①南蛮漬け

南蛮漬け

南蛮漬けは鶏や魚の唐揚げを、甘酢ベースのタレに漬け込んだ料理です。砂糖大さじ1に、酒と醤油各大さじ2杯を70mlの水に入れてひと煮立ちさせ、大さじ2杯の酢と野菜(タマネギやピーマン)を入れてください。辛い物が好きならばトウガラシを入れてください。

漬けダレにボラの唐揚げを入れて漬け込めば、南蛮漬けの完成です。

おすすめ料理②刺身のコチュジャン和え

コチュジャン

コチュジャンはもち米麹やトウガラシから作られた韓国の調味料で、日本ではトウガラシ味噌とも呼ばれています。

大さじ1杯のコチュジャンに大さじ1杯の酢と大さじ2分の1の砂糖を混ぜて作ったタレをボラの刺身に和えることで、この料理を酒のツマミにアレンジすることができます。

ゴマやネギなどの薬味があれば、刺身の味が引き立ちます。

おすすめ料理③唐揚げ

唐揚げ

唐揚げは人気が高い白身魚の食べ方です。淡泊で身の厚いボラは、油で揚げることで柔らかくなります。

食べやすい大きさに魚の身を切ったら、市販の唐揚げ粉をまぶして160~170度の油で揚げてください。中まで火が通ったら、泡の出方が変わります。

意外に美味しいボラを釣って食べてみよう

ボラとニジマス

ボラの生態や釣り方、捌き方や食べ方、おすすめのレシピをご紹介しました。

江戸時代には高級魚として扱われ、関東地方ではお食い初めにも用いられたボラは、体の大きさによって名前が変わる出世魚です。

環境の変化を大きく受けるため、臭いという評判がついて回っていますが、水質の良い場所では、臭いの少ないボラを比較的簡単に釣ることができるので、興味がある方はぜひ試してみてください。

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この記事のライター
まりもも
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