奥秩父で2泊3日で登山!首都圏でオススメのテント泊をレポート

首都圏のエリアに、一際山深い山域「奥秩父」があります。登山やキャンプなどのアウトドアが楽しめ、豊かな自然から見る世界は誰もが魅了され、何度も足を運びたくなる峰々がそびえています。今回はオススメのコースを、テントを担いで歩く「テント泊登山」で歩いてきました。

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目次

  1. 1奥秩父とは?
  2. 21日目:西沢渓谷から甲武信小屋へ
  3. 32日目:甲武信小屋から大弛峠へ
  4. 43日目:大弛峠から瑞牆山荘へ
  5. 5下山後の楽しみ
  6. 6計画性をもって楽しいテント泊登山を

奥秩父とは?

東京、長野、山梨、埼玉に跨る長大な山域です。登山、キャンプ、渓流釣りなどのアクティビティ、温泉といった観光など、首都圏の中でも奥深い自然を有する地域です。

登山では日帰りから宿泊の登山、沢登りにクライミングと、初級者から上級者まで1年を通して幅広いカテゴリーを堪能できます。

独特な地形や由来の山が多く、特徴的な岩峰の瑞牆山、頂上にシンボルの五丈岩が鎮座している、奥秩父の盟主とも言われる金峰山、山梨、長野、埼玉の境に位置する甲武信ヶ岳などは、奥秩父を代表とする山々として全国的にも有名です。

瑞牆山、金峰山、甲武信ヶ岳を含む、東の雲取山から西の小川山までを抜ける縦走コースは主脈と呼ばれ、数日をかけて歩く長大な縦走登山として、一度は挑戦してみたい登山コースです。

奥秩父の魅力

もののけ姫を思わせる雄大な自然がなによりの魅力です。多様なアウトドアが楽しめるだけではなく、荒川や千曲川といった有名な河川の源流域となり、清流から生まれる魚、野菜もオススメです。

奥秩父の魅力は、山に登ると見えてくる「富士山」と奥秩父のコラボレーションです。奥秩父の山々、そして前衛の山域を従えながら佇む富士山は、麓や他の山域からは見ることができない貴重な景色です。山岳信仰の歴史も深い理由が頷けます。

山々の中にある人間との繋がりも、この奥秩父の大きな魅力ですね。

今回の登山:甲武信ヶ岳から金峰山を結ぶ縦走

2020年8月某日。甲武信ヶ岳から金峰山をテントを担いで2泊3日で縦走してきました。
山梨県西沢渓谷より入山し、山梨県北杜市の瑞牆山荘に下山するこのコースは、奥秩父を縦走する登山の中でも代表的なコースです。

アクセスはJR中央線塩山駅、下山後は同じく中央線の韮崎駅となるので首都圏からのアクセスは非常に良好で、遠征登山ではよくある、前夜から現地入りする必要もないため、万全の状態で登山に臨むことができます。

序盤は急な尾根をひたすら歩く苦行が待ち構えますが、尾根を越えて稜線に立てば、そこは下界とはかけ離れた山の世界。澄んだ空気の中、奥秩父の稜線歩きを思う存分楽しめます。

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コースの魅力

県境を歩き、奥秩父ならではの山深い景色を愛でながら歩けるのが、このコースの魅力です。稜線から見る景色からは人工物が少なく、タイムスリップしたかの様な風景に、しばらく時間を忘れて立ち尽くしてしまいます。

ハイライトは最高峰の北奥千丈岳、五丈岩で有名な金峰山です。夏場は2日目の宿泊地である大弛峠まで車で上り、この2座を日帰りで登頂することもできます。

しかし長い時間をかけて辿り着く山頂は、日帰りでは味わえない喜びと達成感が味わえ、金峰山の頂上に立ったときの感動と思い出は一生モノです

森林限界を超えた岩稜歩きも楽しく、樹林帯を抜けて終始気持ちの良い景色と気持ちの良い風が吹く森林限界以上の世界は、山を歩いた人にしか与えられない貴重な世界を経験することができます。

1日目:西沢渓谷から甲武信小屋へ

待ちに待った奥秩父縦走の日がやってきました。初日は山梨県にある西沢渓谷から入山し、勾配のある尾根を上がり、甲武信ヶ岳山頂手前にある甲武信小屋を目指します。

行程①:JR中央線塩山駅から西沢渓谷

JR中央線塩山駅で、予約していたタクシーで西沢渓谷へ向かいます。

西沢渓谷へは路線バスで行くほうが安いですが、路線バスの到着時刻より早く着いておきたいので、天気予報を確認すると午後から降雨の予報が出ていたので、同行する山仲間と相談し、早めに目的地に着いたほうが良いだろうと判断、タクシーを選択しました。

塩山駅からはタクシーで30分ほどで西沢渓谷に到着します。

西沢渓谷に着いたら装備を整え、徳ちゃん新道登山口へ向かいます。道は平坦で沢沿いを歩くので、暑い夏の時期は涼しく足に負担がありません。これから続く長い尾根道に備え、ここで足を慣らしておきます。

30分ほど歩くと、徳ちゃん新道登山口に到着です。

行程②:徳ちゃん新道から甲武信小屋へ

徳ちゃん新道からは本格的な登山道になります。この登山道は標高を一気に上げて甲武信ヶ岳へ突き上げる、樹林帯に囲まれたコースです。

途中の近丸新道との合流地点を通り、甲武信小屋手前の木賊山まで、視界が開けず今回の山行の中でもしんどい登りになります。ペースを保ちつつ呼吸を整えて登ります。

尾根を登り終え、途中の木賊山を過ぎれば、甲武信小屋まであと少しです。見晴らしの良い砂場を通り道を下れば、甲武信小屋に到着です。

甲武信小屋のテント場は普段は当日申込みでも大丈夫ですが、現在は事前の予約が必要です。マスクを忘れないようにザック入れておきます。

テント場での過ごし方

テント場は、登山で疲れた身体を休め、山に溶け込みながら夜を過ごす貴重な時間です。次の行動開始まで、テント設営から翌朝までどのように今回の山行で過ごしたかご紹介します。

テントを設営する

受付で手続きを済ませたら指定された場所、もしくは範囲でテントを設営します。甲武信小屋はオートキャンプの様に区画はなく、テント場の敷地内で他の登山者に配慮しながら自由に設営できます。雨の対策で、できるだけ水はけの良い場所を選ぶのがオススメです。

今回はモンベルのU.Lドームシェルターというツェルト生地の自立式シェルターを持ち込みました。1kg以下の軽量コンパクトが魅力で、シングルウォールのため部品も少なく設営時間も短いのが特徴です。

設営が完了したら中に荷物を入れます。この時「どこに何があるのか分かる」「荷物をすぐザックに入れられる配置」など、次の行動を意識して荷物を入れておくと良いです。

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食事を楽しむ

テント泊での至福の時間です。時間はたっぷりあるので、くつろぎながら調理をします。この日はハンバーグと味噌汁、炊飯したご飯という、私の定番メニューです。

「疲労」「山の中」という美味しさ倍増要素が加わり、フリーズドライの味噌汁は料亭で提供される一品と思える筆舌に尽くしがたい味に変貌します。

疲れていると食が進まないこともあるので、ゆっくり食べて今日消費したエネルギーを取り戻します。厳格な登山の場合は何を持ち込むかを選んだりしますが、好きなものを食べるほうがモチベーションが上がり食も進み翌日の活力になるので、大好物を持ってくるのがオススメです。
 

夜を楽しむ

各テント場で消灯時間が決まっています。決まっていない場合でも山の朝は早いので、周りの登山者に配慮した静かな夜を楽しむと良いです。

私はテントの中や月明かりの空の下、本を読むのがお決まりです。登山関係に関するノンフィクションの本を読んでいると、今の状況に近いことが多いので、文字が生き物のように熱を帯び、躍動感すら感じます。山の中で読む本は、現地でしか味わえない特別な時間です。

撤収はキレイに

翌朝の撤収は、早い場合は静かに作業を開始します。私は事前にザックに入れられるものは先に入れておき、テントを収納してすぐに出発できるように段取りを組んでいます。

荷物を入れて準備が整ったら、設営した場所にゴミや忘れ物がないか必ず確認します。意外と小物や貴重品を忘れることがあり、私は危うくランタンを忘れそうになったことがあります。

自然を守り、マナーを守りキレイに去るのも登山のスキルであり、跡形も無く去るのはとても清々しいです。

2日目:甲武信小屋から大弛峠へ

初日から一夜明け、主脈の稜線を歩きながら、甲武信ヶ岳・国師ヶ岳・北奥千丈岳を経て2日目の宿泊地である大弛峠へ向かいます。

稜線は初日同様樹林帯がメインですが、視界がところどころ開け、奥秩父の大自然を眼下に歩く贅沢なコースです。

行程①:甲武信小屋から甲武信ヶ岳・国師ヶ岳へ

甲武信小屋を出発し稜線を登ると、間もなく甲武信ヶ岳に到着します。

山頂付近からはこれから歩く稜線が見え、長大な距離であることが確認できます。距離は長いですが初日と比較して緩やかなアップダウンを繰り返すので、楽しみながら歩くことができます。

稜線の樹林帯はところどころ陽が入るので、下界で感じる灼熱の暑さはなく、とても快適です。要所要所で山頂を越えていくので、チェックポイントとして気持ちを保ちながら「まだ着かないの?」という気持ちを誤魔化しながら国師ヶ岳を目指します。

長い稜線歩きを終えると、国師ヶ岳山頂です。すぐ目の前には奥秩父最高峰、北奥千丈岳が見えます。

行程②:国師ヶ岳から北奥千丈岳・大弛峠へ

国師ヶ岳を下ると、大弛峠と北奥千丈岳へ向かう分岐になります。北奥千丈岳へ向かう場合は、ここで荷物をデポしておき、空身で行くのが楽です。

山頂の眺望は開け、南アルプスを始めとした日本を代表する山々を望めます。夏場が大弛峠から徒歩で簡単に来れてしまいますが、これまでの道のりを思うと、感動は何倍にも膨れが上がります。私はこの日が初めての北奥千丈岳の登頂で、思わず山頂標識を抱きしめました。

北奥千丈岳から分岐に戻り、その後は前国師ヶ岳を過ぎて大弛峠へ到着です。この日は峠にある大弛峠小屋のテント場(現在要予約)を利用させてもらいました。

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3日目:大弛峠から瑞牆山荘へ

最終日は大弛峠を出発し、金峰山に登頂、瑞牆山荘へ下山します。ハイライトは金峰山と森林限界を越えた奥秩父随一の眺望で、最後の山の時間を味わいながら麓へ向かいます。

行程①:大弛峠から金峰山へ

大弛峠を出発し、金峰山までの稜線を歩きます。標高は既に2,300mを越えており、朝の空気が澄んだ時に見る眺望、陽が昇るのを見つめながら歩くのは、ここまで頑張って歩いたご褒美の様です。

これまでのコースを振り返れば短い区間ですが、アップダウンを繰り返しながら朝日岳・鉄山を通り、金峰山に至ります。

鉄山を過ぎ標高を上げていくと、樹林帯から視界が一気に開け、森林限界を越えます。
突然の360度の大パノラマに息を呑みますが、目の前の金峰山山頂まで歩を進めます。山頂からはシンボルの五丈岩、長野、山梨の山々の眺望を独り占めできます。

今回の登山で最大の眺望を心ゆくまで目に焼き付けながら、下山に向けて一息つきます。

行程②:金峰山から瑞牆山荘へ

金峰山を後にし、眼前にある岩稜に向かいます。コースを間違えてしまうと滑落、道迷いに至ってしまうので、岩に書かれたマーキング、逐一コースを確認しながら歩きます。

このコース唯一の森林限界を越えた岩稜の終点である砂払いノ頭に至ると、再び樹林帯に入ります。

樹林帯に入ると、ゆっくり標高を下げていきます。奥秩父の中でも有名な大日岩や、富士見平山荘を過ぎて見る瑞牆山(時間と体力があれば瑞牆山に登頂するのも良い)の眺望と、この山行の締めくくりにふさわしい奥秩父のシンボルを経て、瑞牆山荘へ至ります。

瑞牆山荘に辿り着き、自販機のコーラを飲んだ時、長かった登山が終わったと感じました。

下山後の楽しみ

下山は瑞牆山荘発の路線バスに乗り、JR韮崎駅に向かいます。途中、増冨の湯という温泉に寄り、3日分の汗を洗い流しました。登山後の疲労した身体と温泉は相性抜群で、温泉に入ることで登山の思い出をより一層濃厚なものにしてくれます。

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計画性をもって楽しいテント泊登山を

テント泊登山は、日帰り登山と比較して行程が長く、山小屋の状況や数日分の天気予報の確認など、調べる情報を多く計画性を持って登山をすることが大切です。計画をする時から登山は始まっており、地図を眺めながら登山を想像すると、なんだかワクワクしてきます。

怪我や想定外のアクシデントは、せっかくの登山がとても悲しい時間になるので、計画性を持って安全な登山をすることが、楽しい登山をすることに繋がります。

自分の力で登るという登山本来の醍醐味を味わえるテント泊登山。是非チャレンジしてみてください。

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この記事のライター
北村一樹

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