ネジの種類をまとめて紹介!特徴から使い方まで徹底解説!
日曜大工やDIYで必要不可欠なネジ。ネジには材質や形状、規格の異なる様々な種類があり、どれを使ったら良いのか迷ってしまうことも多いでしょう。ここでは、豊富なネジの種類や特徴、使い方まで詳しく解説します。ネジのことを知って規格に合った適切なものを使用しましょう!

DIYに必須!ネジについて知ろう!
日曜大工やDIYで欠かせないネジですが、種類が多くどれを使えば良いのか困った経験はありませんか?一口にネジと言っても、様々な種類や形状、材質があり、用途によって適切なネジが異なります。
本記事では、ネジ基礎知識を始め種類や規格、使い方など、ネジに関する様々な事項を詳しく解説していきます。これを機にネジのことを知って、物づくりが効率的に行えるようDIYライフに役立てましょう!
まずは、ネジの基礎知識でもある、部位の名称や寸法、材質についてご紹介します。
ネジの部位・名称
ネジ1本にも部位によって形状が異なり、それぞれしっかり意味があります。ネジの部位には、①駆動部・②頭部・③ねじ部・④先端部という名称が付いています。難しい名称ではないので、基礎知識として覚えておいて下さい。では、その役割を見ていきましょう。
【①駆動部】
ドライバーを差し込む穴のことを『駆動部』と言います。穴の形状は、「プラス(+穴)」、「マイナス(-穴)」、他にも特殊な穴のものが数種類あり、駆動部に合わせて使用するドライバーも異なります。
【②頭部】
ネジの頭の部分のことを『頭部』と言います。頭部には、ネジをねじ込み過ぎないようにするストッパーの役割があります。丸い形をした「ナベ頭」、頭が出ないよう平たく作られた「サラ頭」を始め、他にも何十種類もの頭部があります。
【③ねじ部】
ネジのメインとも言えるギザギザの部分が『ねじ部』です。このねじ部にも様々な種類があり、緩みを防止するもの、ねじ込みやすいものなど、ギザギザ部分の角度や幅に違いがあります。
【④先端部】
ネジの先の部分のことを「先端部」と言います。先端部は相手材によって形が変わり、ねじ込みやすい「とがり先」や「巻先」、対象材を傷付けない「丸先」、他にも「くぼみ先」や「棒先」など、たくさんの種類があります。
ネジの寸法
ネジの寸法には大きく分けて、外径と内径があります。そして、その外径・内径も細かく分けられ、名称が付けられています。では、ネジの寸法を表す各部名称を見ていきましょう。
【ピッチ】
ネジのギザギザ部分、山と山との間のことを『ピッチ』と言います。ネジのピッチには「並目ネジ」、「細目ネジ」の2種類があります。
メートル並目ネジの場合は、直径ごとにピッチが定められているので、ピッチは省略されミリでサイズで表記されています。
細目ネジではピッチの寸法が表記されています。例えば、「M30×3」と表記されている場合、ネジ直径30mmでピッチ3mmを意味します。これは、ピッチ3のネジを1回転させると、3mm移動するということです。
【呼び径】
『呼び径』とは、ネジの外径のことです。M2、M3などと表記されていますが、このMはメートルネジであることを指し、数字が呼び径(外径)です。勘違いされる方が多いですが、ネジの外径とは、ネジ山部分の直径であり、頭部の直径ではありません。
【谷の径・有効径】
ネジは「おねじ」「めねじ」の2種類に分れていることをご存知でしょうか?おねじは、軸の外側にネジ山があるもの、めねじは逆で、軸の内側にネジ山があるものです。
おねじの場合、直径がもっとも小さくなる長さ、めねじの場合、直径がもっとも大きくなる長さのことを『谷の径』と呼びます。
そして、ネジの谷の幅がネジ山の幅に等しくなるような仮想的な円筒の直径を『有効径』と言います。
【ネジ山の角度】
一般の方はあまり気にしたことがないと思いますが、ネジ山には角度があります。「三角ネジ」とも言われる通常のネジは、ネジ山の角度が60°で統一されています。その他、 主に建築関係に使用される「ウイットネジ」は55°です。
ネジの材質
ネジの材質は主に、鉄・ステンレス・銅が挙げられますが、他にもアルミ・チタン・プラスチックのものもあります。材質の種類により、使用用途や強度も変わってきます。ネジの材質の種類と特徴をまとめたので参考にして下さい。
材質 | 特徴 |
---|---|
鉄 | 純度100%の鉄に炭素を加えた炭素鋼 比較的強度があり、価格も安いので幅広い用途に使用されている |
ステンレス | いわゆる合金鋼(ステンレス鋼)のこと サビにくい材質の為、キッチンなどの水回りで用いられていることが多い |
銅 | サビにくく熱伝導率に優れている やかんフライパンなど、キッチン、調理用具によく用いられている |
アルミ | 密度が低いため軽量で、熱伝導率が良い 他の金属との接触により、腐敗や膨張が起こりやすいためほとんど普及していない |
チタン | アルミと同様、密度が低く軽量で、熱伝導率が良い 宇宙船や船舶などの分野から、人工歯、骨など幅広く利用されている。 アルミニウムよりは普及しているが、一般的にはあまり使用しない |
プラスチック | とても軽量でサビることがない素材 強度は弱いが、性質を活かして比較的軽量のものやパソコン、家電製品 によく用いられている |

ネジの種類
ネジには、ネジ、ボルト、ビスのような一般的なものから特殊な形状のものなど、その種類は豊富にあります。続いては、ネジの種類とその特徴を解説していきます。
種類①ネジ・ボルト・ビス
【ネジ】
ネジとは、らせん状の溝(ネジ山)のあるものの総称です。ボルトやビスのことも一括りでネジと表現できます。先に少し触れましたが、ネジには軸の外側にネジ山がある「おねじ」と軸の内側にネジ山がある「めねじ」、2種類に分類できます。
【ボルト】
ボルトとは、ネジの種類のひとつで軸の外側にネジ山がある「おねじ」のことを指します。頭部は一般的なネジよりも大きく、多くは六角形の形をしています。
【ビス】
ビスとは、小さなネジのことで「小ネジ」とも呼ばれています。大きさは1~8mmの「おねじ」で、先端は尖っているものと、いないものがあります。「めねじ」を使わず、対象物に直接打ち込めるものが多く、駆動部は十字もしくは直線の穴があり、ドライバーで締め付けます。
種類②タップタイプ・ハイテクネジ
『タップタイプ・ハイテクネジ』とは、ネジの種類のひとつで、部品と部品を補強したり、連結させる際に使われる部品のことです。一般家庭でも、日用雑貨の修理などで多く使用されているネジで、先端部位に特別な加工がされており、「タップ立て」がしやすくなっています。
ネジの頭部形状の種類と使い分け
先に解説した「ネジの部位・名称」でも触れていますが、ネジの頭部には何十種類もの形状があります。代表的な形状の種類と使い分けを、ネジとボルトに分けて一覧表にまとめました。
ネジの頭部形状種類と使い方一覧表
頭部形状 | 使い方 |
---|---|
ナベ | 上面の角に丸みが付いたもので、鍋をひっくり返したような形状 用途は決まっておらず、最も汎用的 |
サラ | 上面が平らな形状で、相手材の表面から頭を出さずに固定することができる |
トラス | 緩やかな丸い形状で、ナベ頭と比較して頭の高さが低く径が大きい 頭が低いため、外観を気にするような箇所に使用される |
バインド | 横から見ると台形で、上面にやや丸みを帯びた形状 頭部の大きさは、ナベ頭とトラス頭の中間で、頭部怪が大きいネジを 使用できない箇所に便利 |
ブレジャー | 十字穴を深くするためにトラス頭の頭高を高くしたような形状 タッピングネジでよく取り入れられている |
ボルトの頭部形状種類と使い方一覧表
頭部形状 | 使い方 |
---|---|
六角 | 一般的にボルトと言えばこの六角ボルトの事を指す ナットと一緒に使用されることが多く、建設や大型機器に用いられる |
トルクス | 駆動部が6つの角がでた星型をしているのが特徴 +や-よりもドライバーが外れにくく、有名どころではAppleのPCや BMWのバイクで採用されている |
キャップ | 頭部に六角穴が開いており、締め付けには六角レンチを使用するのが特徴 省スペース化による装置の小型化や、高い締め付け力などのメリットがあり 幅広く使用されている |

動画を参考にネジの基礎知識
こちらの動画では、ネジの基礎知識を学ぶことができます。たくさん種類があって迷ってしまうネジ、基礎を身に付けておくと、日曜大工やDIYに役立ちます。是非本記事と併せて参考にしてみて下さい。
ネジの保管方法
ネジの保管状態によっては、経年劣化が顕著に現れる場合があります。温度差が激しい場所でネジを保管するのはNGです。これは、気温の変動によりネジの表面に水分が付着し、錆びを発生させてしまうからです。
ネジの劣化は、機能性を低下させるだけでなく安全性を損ねる原因にもなります。なるべく温度差が生じない場所に専用の容器に入れて保管するようにしましょう。
ネジ保管や利用時の使い方ポイント
DIYをやっていると、作るものに合わせて購入したネジの余りがいつの間にか増えて、どのサイズがどれだけ残っていたか分からなくなり、ムダ買いした経験はありませんか?
ネジには、形状や大きさが異なるものがたくさんあります。それらを種類ごとに分類し、仕切りが付いている容器に分けて保管することをおすすめします。こうすることで、利用時に使いやすくムダ買いも防ぐことができます。
種類が多いネジの参考に!
ネジの種類をまとめてご紹介しました。ネジには、形状や材質、規格のことなるものが豊富にあります。まずは、ネジの基礎知識からマスターし、それぞれの特徴を知ることから始めましょう。種類が多いネジの参考に、是非本記事をお役立て下さい!
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