マンボウの寄生虫がやばい!それでも食べれる?生態の秘密を徹底解説!
水族館でぷかぷかと泳ぐ姿がとても可愛いマンボウに、癒される方も多いはずです。そんなマンボウに寄生虫が住みついていることを知っていますか?今回はマンボウの生態の秘密を徹底的に解説していきます。寄生虫が付いているのに「食べられるのか」の疑問にもお答えします!

目次
マンボウの寄生虫はどんなもの?
『マンボウ』は水族館で見られる、なんとも可愛らしいフォルムの魚です。大きな水槽の中でゆったりと泳ぐ姿は、見ていても飽きないのではないでしょうか。そんな愛らしいマンボウの体には、多くの寄生虫がついています。
もちろん、サバや秋刀魚にも付いていますが、マンボウに寄生している数は、他の魚と比べても多く、40種類もの寄生虫が皮膚や腸内に存在しているそうです。寄生虫が住みつく理由は、マンボウに尾びれがないので、泳ぐスピードが遅いことが原因と言われています。
その他に「ウロコがないので皮膚が弱い」なども、寄生虫が多い理由に挙げられています。
マンボウの寄生虫の種類
【アニサキス】
魚の筋肉や内臓などに、渦巻き状になって寄生しています。生きたアニサキスを食べてしまうと激しい腹痛や吐き気、胃痛に苦しみ、アレルギーを起こしてしまう場合があります。
【マンボウウオジラミ】
マンボウの口腔内に寄生しています。

【ウオノコバン】
マンボウの体の表面に付き、小判状のフォルムをした寄生虫です。アニサキスとは違い、ウオノコバンは人に寄生することはありません。
【ジュードテラノーバ】
アニサキスの姿にとてもよく似ている寄生虫で、糸状が特徴ですが、渦巻き状にはなりません。この寄生虫はアニサキス同様、人の体内に入り込んだら、激しい腹痛や胃痛、吐き気などを引き起こします。
マンボウは寄生虫がいるが食べても大丈夫?
寄生虫が40種類も付いているので「食べても大丈夫なのか」心配になる方も多いのではないでしょうか。実際のところ、マンボウは食べられます。商売をするために漁獲されることは多くありませんが、混漁したときなど稀に、市場に出ることがあります。
鮮度がすぐに悪くなるので、刺身で食べられるほど新鮮な物は高く値がついています。そのため、加熱して食べることが多く、唐揚げや天ぷら、ソテーなどが定番のようです。
主に流通先は千葉県や茨城県で、その他の県で滅多に口に入ることはないかもしれませんが、居酒屋や料理店などで見かけたら、食べてみてはいかがでしょうか。
マンボウの調理方法
新鮮なマンボウが手に入ったら、身をサッと洗い、薄くスライスをして刺身がおすすめです。味がほとんどないので、生姜醤油などに和えて食べると良いでしょう。
加熱調理をする場合は、1度湯通しをして、中まで火をしっかり通したら、水をしっかり切ります。身はほぼ水分なので、湯通ししたら一気に軽くなります。この下処理をきちんと行ってから、唐揚げや天ぷらを作りましょう。
身に水分が残った状態で調理を始めると、独特な嫌な臭いが残ってしまい、味がまずくなってしまいます。他に腸も頂けますが、水洗いをして、必ず加熱して下さい!
マンボウの捌き方
マンボウの捌き方を動画で紹介しています。内臓などがアップされているので、少しグロテスクかもしれませんが、かなり見応えありな内容となっています!自分で捌く機会も滅多にありませんが、気になる方はチェックしてみて下さい。
マンボウの美味しい食べ方は?
新鮮なマンボウが手に入ったら、下処理をしっかり行って、色々な料理を作ってみて下さい。どれも簡単にできるおすすめのレシピばかりです。それでは「美味しい食べ方」を一緒に見ていきましょう。
食べ方①刺身は鳥のささ身に似てる
刺身用の新鮮なマンボウが販売されていたら、刺身でまず食べてみて下さい。刺身の食感は鳥のささみにとても似ており、手で裂くこともできます。味はとても淡泊でアッサリしていますが、食感がおもしろいので、食べると驚くこと間違いなしです。
食べ方②マンボウホルモン焼が美味しい
マンボウは腸も食べることができます。見た目は牛肉や豚肉の腸にそっくりで、大人が両手を広げたサイズの12倍もあると言われるほど、超ロングなのが特徴です。
肉の腸よりも柔らかく、食感も良いので、身よりも人気が高い部位になります。腸は必ず加熱しなければいけないので、焼いて食べるようにして下さい。腸は、身や他の部位に比べると日持ちするため、市場に出回ることが多いようです。
腸が手に入ったら、焼肉のように焼いて食べてみて下さい。あまりの美味しさと食感にビックリするはずです。
食べ方④マンボウのから揚げ
【材料】
マンボウの切り身 | 適量 |
酒 | 大さじ1 |
醤油 | 大さじ1 |
すりおろし生姜 | 小さじ1/2 |
すりおろしにんにく | 小さじ1/2 |
片栗粉 | 適量 |
揚げ油 | 適量 |
【作り方】
- マンボウの切り身を食べやすい大きさにカットして、酒、醤油、生姜、にんにくに5~10分ほど漬け込んでおく。
- 片栗粉をまぶしたら、170℃の揚げ油でカラッと揚げれば完成。
濃いめの味付けにして、カラッと揚げるのがポイントです。油で揚げることで鶏肉にも近い、イカのような食感を味わうことができます。物足りない場合は、マヨネーズやポン酢につけて食べてみて下さい。
お酒のおつまみにもピッタリなので、切り身が手に入ったら作ってみてはいかがでしょうか。
マンボウの生態は?
次は「マンボウの生態」についてお届けしていきます。見た目も不思議な存在ですが、生態に関してはもっと気になる方も多いはずです。マンボウに関して詳しくなってもらうために、生態を一緒に解明していきましょう!
若いマンボウは群れで行動
水族館などで見かけるマンボウは、1匹ずつ気持ちよく泳いでいるイメージがありますが、数十センチほどのまだ若いマンボウは、群れを作って行動をしています。
稀にスキューバダイビング中、群れに出会うことがあるようですが、その様子にビックリする方も多いようです。
マンボウの種類
【ウシマンボウ】
マンボウの種類の中でも、1番大きいサイズになります。過去には332㎝の巨大な物も見つかったそうです。ダイビング中に出会ったら、あまりの大きさに驚くこと間違いなしです。
【カクレマンボウ】
ウシマンボウよりもスリムな体系をしており、オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカなどの南半球に生息しています。DNAを調べた所、別種ということで、外見だけでは分からなかったことから「カクレマンボウ」と名付けられたそうです。
【アカマンボウ】
マンボウという名前が入っていますが、別の深海魚になります。「リュウグウノツカイ」に似た魚のようです。名前は似ていますが、見た目は全然違うので、覚えておきましょう。
マンボウは弱い⁈デリケートな死因
寄生虫が多いマンボウは「とても弱い魚」というイメージを持たれているようです。また、ネットの中では様々な死因が噂されているので紹介していきます。
マンボウ死因の伝説は本当?
- 皮膚が弱すぎるので傷が付いて死亡する。
- 水が冷たすぎて死亡する。
- 寝ている最中、陸に上がってしまい死亡する。
- 獲物の骨がのどに刺さってしまい死亡する。
- 海水の泡が目に入り、ストレスを感じ死亡する。
- ウミガメに「ぶつかるかもしれない」というストレスにより死亡する。
- 一緒に居た仲間が死亡した悲しみで死亡する。
- 獲物の殻が内臓を傷付けて死亡する。
驚くような死因が沢山出てきましたが、研究者や飼育員に聞いたところ全て「デマ」だそうです。この死因が事実だとすれば、かなりメンタルも弱いことになります。このようなデマは信じないようにしましょう。
伝説は本当か?マンボウのエサを食べる様子
マイペースにゆったり泳いでいるイメージがありますが、噂では「エサを狙う時のスピードが早い!」と言いわれています。実際の所どうなのか、こちらの動画で確認してみて下さい。エサをマンボウのエサを狙う姿は圧巻です!
マンボウがジャンプするのは寄生虫を落とす為?
魚がジャンプする姿をよく見かけますが、マンボウも他の魚と同じようにジャンプをします。その理由は、体に付いている寄生虫を落とすためと言われています。
目に見えないほどの寄生虫ではなく、マンボウに付いている寄生虫は大きさもあるので「ジャンプをしながら寄生虫をおとすのでは?」という説が広がっています。
しかし、実際の所はまだ不明な点が多いようなので「ジャンプをして寄生虫を落とす」ということは確定していません。しかし、ジャンプをするのは事実なため、水族館で観察してみて下さい。
マンボウは寄生虫だらけだが、とても可愛い魚
マンボウは40種類の寄生虫が付いていることが分かりましたが、食べることができます。身にあまり味はありませんが、調理や味付けを加えることで、より一層美味しく頂けます。
肝も絶品なので、マンボウを出してくれる居酒屋や郷土料理店に行く機会があれば、不思議な食感を堪能してみて下さい!また、マイペースに泳ぐ姿はとても可愛らしいので、水族館で観察してみてはいかがでしょうか?
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