2020年06月16日公開
2020年06月16日更新
世界遺産があるモロッコの絶景トドラ渓谷ハイキング(レポート)
観光大国モロッコには世界遺産の旧市街マラケシュやサハラ砂漠の他にも断崖絶壁を有するトドラ渓谷がある。トドラ渓谷はディネリール州のオアシスの街にあり、砂漠地帯でありながら涼しく避暑地として有名である。今回はトドラ渓谷ハイキングをレポートする。

アフリカの観光客大国モロッコ
観光大国モロッコはアフリカの最北西部に位置しており、東はアルジェリア、南は西サハラ、海を挟んで北はスペインに囲まれています。首都はラビトですが、人口はカサブランカが約370人と最も多く、第二の都市で観光都市であるマラケシュ、第三の都市フェズも有名です。
公用語はアラビア語とベルベル語ですが、フランスの保護領だったこともあるためフランス語を話せる人も多いです。また、北部はスペインの文化の影響が強くスペイン語を話せる人も多いです。
モロッコは観光大国として有名で、青の町として有名なシャウエン、世界遺産の旧市街を有するマラケシュとフェズがあります。また、東部にはサハラ砂漠があります。
観光ルートとして北部のシャウエンとフェズ、西部のマラケシュ、東部のサハラ砂漠を時計周りか反時計回りで回るのが一般的なルートです。
世界遺産を有する町マラケシュの旧市街の広場では夜になると100以上の屋台が現れます。モロッコの伝統的な料理を食べることができ、店によって料理や味が異なるため、探索しながら食べたいものを見つけてみてはいかがでしょうか。
屋台の人は英語を話せる人が多いので安心です。
トドラ渓谷とは
トドラ渓谷とは2500㎞にまたがるアトラス山脈に位置しており、そこを流れるトドラ川が作り出した渓谷です。場所はモロッコの中心地ティネリールにあります。ここは砂漠地帯でありながらオアシスに囲まれており、夏でも涼しく避暑地として現地の方に有名です。
渓谷に向かう途中には数多くのオアシスを見ることができます。渓谷には大きい川が流れて、大変涼しく、またレストランや売店もあります。
トドラ渓谷は一番高いところで約150mもあるため、クライミングの聖地としても有名で年中世界中のクライマーが練習しに訪れます。クライミングの経験のない方でも体験クライミングをすることができます。

トドラ渓谷へのアクセス
日本からモロッコへの直行便がないため、トルコやドバイ、またはヨーロッパを経由してカサブランカやマラケシュに行くのが一般的なルートです。
トドラ渓谷は人気観光地であるモロッコの西サイドに位置する町マラケシュと、東サイドに位置するサハラ砂漠の町メルズーガのちょうど間にあるので、交通の便は大変よくバスも一日に何便もあります。
マラケシュからトドラ渓谷の麓の町ティネリールまではバスかタクシーでいくことができます。マラケシュからティネリールまでは約7時間で到着します。
ティネリールからは乗り合いのタクシーでトドラ渓谷まで向かうことができます。また、トドラ渓谷の近くには日本人の方が宿を営業している日本人宿もあるため安心して滞在できます。
また、サハラ砂漠の町メルズーガからトドラ渓谷に向かう際も、麓の町ティネリールまでバスで向かいます。メルズーガからバスで5時間ほどかかります。降りたティネリールのバス停から同様に乗り合いバスでトドラ渓谷まで向かうことができます。
マラケシュからツアーでトドラ渓谷に訪れることも可能です。乗り換えがないことから、ツアーの方が楽ですが、トドラ渓谷で何泊かされたい方、サハラ砂漠とフェズに行きたい方にはお勧めしません。
トドラ渓谷ハイキング
私はマラケシュからツアーを利用せず、個人でバス移動し、トドラ渓谷を見に行きました。まず初めにバスでティネリールまで向かい、そこから乗り合いタクシーでトドラ渓谷の途中にある日本人が経営している宿に2泊しました。
日本人宿からトドラ渓谷まで歩いて30分ということもあり、日本人宿の立地はよかったです。興味のある方はまた、乗り合いタクシーが30分間隔で道路を通るのでそれに乗ってトドラ渓谷やティネリールに向かうこともできます。

一日目はトドラ渓谷には向かわずに、ティネリール方面に向かって30分ぐらい探索しました。砂漠地帯ですが、ところどころにオアシスがあり、森林も色鮮やかで癒されます。何時間でも過ごせそうなゆったりした空気が流れています。
近くのレストランに来ました。レストランの中に池のような小さなオアシスがありました。池には数匹の魚も泳いでおりのんびりと時間を過ごすことができました。どのレストランでも国民食タジン鍋とクスクスを食べることができます。
また、町にコーランが決まった時間に流れます。その間、イスラム教徒であるお客さんもレストランの従業員もお祈りのためいなくなりますので、注文と会計のタイミングにはお気をつけてください。
到着した次の日にトドラ渓谷に向かいました。渓谷までは上り坂30分です。道はコンクリートの一本道で迷わずに行くことができます。
また、年中晴天のため、日焼け止め、帽子や飲み物は必須です。道に小さな商店が何件かあるため飲み物とお菓子は買うことができますが、日焼け止めは大きい街ティネリールやマラケシュなどに行かないと手に入りません。
向かう最中には数多くのオアシスを見ることができます。オアシスでも場所によって雰囲気が違うので散策しながら好きなオアシスを見つけてみてはいかがでしょうか?
また、30分の上り坂を登ったらトドラ渓谷が見えてきます。高い壁が急に現れます。入口にはモロッコの伝統の服やスカーフを売っています。また、レストランも入口に数件あります。
昼、太陽がでているときは暑く感じますが、トドラ渓谷の中は涼しく、川で遊んでいる子供たちもいます。トドラ渓谷の中は砂漠ということを忘れそうなほど涼しく川の音にも癒されます。
川の麓にも数件レストランがあり、マラケシュからのツアー客で混んでいました。トドラ渓谷は歩いて15分ほどで出口です。
出口付近の風景は入口とは異なりオアシスが少なく草原に牛がたくさんいました。
私はトドラ渓谷をもう一度歩き宿まで向かいました。ランチもいれて合計4時間ぐらい散策をしました。
トドラ渓谷には5時間ほどのトレッキングコースもあるとのことです。ぜひ時間に余裕のある方は試してみてはいかがでしょうか?

モロッコで気をつけること
イスラム教徒の国
モロッコはイスラム教徒の国です。一日に何回もお祈りの時間があります。コーランが流れている時間はお土産屋やレストランなどの店が閉まる場合があります。事前に確認してから向かいましょう。
大きなスーパーなどに行くとワインやビールなどのお酒を売っている場合があります。モロッコでもワインを製造していますが、基本的にイスラムの国なのでお酒を飲みませんし、良いものと思われていません。また、公共の場では飲酒は禁止されています。
レストランでももちろん飲めませんし、持ち込みもできません。飲まれる際は泊まっているホテルの部屋で飲みましょう。また、ローカルの人にお酒の誘いを受けるかもしれません。
普段お酒を飲まない彼らは飲むと性格が変わる人もいます。そこも注意してモロッコ生活を楽しんでみてください。
治安
外国人へのセクハラの被害はとても多いです。肌の露出を控えましょう。イスラムの国では女性は肌の露出を極力控えています。大多数がスカーフで顔を隠しています。頭を隠すスカーフはモロッコのどこでも手に入ります。
あまりにも男性からの目線が鋭い、セクハラされるときはスカーフで顔を隠しましょう。日本と違い、海外なので盗難や詐欺の被害にあう確率もあります。
ホテルやレストランでも貴重品から目を離さない、財布を見せない、夜は極力一人で歩かないなど常に気を付ける必要があります。
また、有名な観光名所の一つであるマラケシュの旧市街の屋台ではぼったくりが多発しています。頼んだものの値段をちゃんと聞いて自分たちで計算しましょう。
モロッコはイスラムの国で、イスラム教では旅人には優しくしなさいという教えがあります。海外からの観光客には大変やさしくとてもフレンドリーに接してくれます。ぜひ、気軽に彼らと話してみてはいかがでしょうか。
ぜひトドラ渓谷へ
モロッコには魅力的な観光名所があります。世界遺産の旧市街をはじめ、サハラ砂漠や青の町が有名ですが、今回紹介しましたトドラ渓谷も他に負けない綺麗な場所です。
トドラ渓谷はマラケシュとサハラ砂漠の間にあるため、サハラ砂漠に向かう最中に気軽に立ち寄ることができます。ぜひ、モロッコを訪れる際はトドラ渓谷を訪れてみてはいかがでしょうか?
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