コンパクトで運びやすいタープ!登山での使い方と利点をレポート

最近はソロ登山から登頂での楽しみ方まで、登山はとても多様化してきました。テントが定番だった野営も、徐々にタープを使う人も見られるようになりました。軽量化しつつ機能を保つウルトラライト志向にピッタリのタープ。今回はその利点と設営の仕方をご紹介します。

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目次

  1. 1タープとは?
  2. 2登山で使えるタープとは
  3. 3登山でタープを使うメリット
  4. 4タープのデメリット
  5. 5登山でのタープの張り方
  6. 6①トレッキングポールを活用してシートを立てる
  7. 7タープを上手く使って楽しい登山を

タープとは?

タープとはナイロンを始めとした素材で作られた1枚のシートで、主に雨、日光対策に使われるアウトドアギアです。
 

  • 雨を一切受け付けない「防水性
  • 四方を張っても耐えられる「強度
  • 使うたびに多様な使い方ができる高い「汎用性
が特徴となります。
 

キャンプ場、登山での野営は主にテントが使われますが、昨今のソロキャンプ、ソロ登山の流れを受け、軽量コンパクトの需要が高まっています。

個別化が進んだことでアウトドギアに個性が求められ、テントではなくタープを使った野営にも注目が集まるようになりました。

古くからメインでもサポートとしても使えるタープは、キャンパー、登山者にとって欠かせない道具として親しまれています。

登山で使えるタープとは

晴れた日に行われる外でのイベントや運動会、よく見ると色々なところでタープが使われています。全てのシチュエーションに使えるタープはなく、登山に適した、特化したタープがあります。

では、どんなタープが登山に適しているのでしょう。

①軽量であること

バックパックという限られた空間に「衣食住」を背負って行く登山。食べ物や燃料は消費されれば荷物が軽くなりますが、ウエアや野営道具は終始減ることはありません。

登山におけるタープは機能性を確保しながら500g前後のモデルが多く、登山に支障が出ない様な配慮がなされています。

軽量なことは構成部品が少ないタープならではの特徴で、テントはタープに無い高い居住性を与える反面、重量は軽量なタープと比較して数倍になります。

タープを登山で活用するには、実際に手に取って重さを実感して選ぶのが良いですね。

②収納性

登山用のタープは、収納時には350ml缶程度のサイズに収めることができます。広げれば2〜3m四方の空間を確保できることを考えれば、とても魅力的な野営道具です。

バックパックを背負って1日何時間も行動する登山者にとって、上述した重量はとても重要で「少し大きくてもバックパック(収納スペース)を大きくすれば」という考えで大きめのタープも選ぶと、バックパックが大きくなる=タープではない道具の重量が増えることとなり、結果登山に影響することとなるのでおすすめできません。

タープを選んで野営道具をコンパクトにし、バックパックも小型のものを選ぶことができれば、テントと比較するとトータルで数百グラムの軽量化ができるので、軽くてコンパクトなことは登山にとって絶大な恩恵をもたらします。

③登山に耐えられる強度

登山はキャンプや街中とは違い、厳しい自然環境の中に身を置いています。高い湿度、予想外に吹く強風という自然からくる要素の他、焚き火の火の粉が延焼して穴が開くこともあります。

何かトラブルがあった時でも多少のことならばそのまま使い続けられる強度が、登山用のタープには求められます。

タープを選ぶ際には、実際に手に取って補強の加工がされているか、防水加工は十分かなどを確認しましょう。目に見えない加工では、延焼を極力抑える素材が使われている事があります。
 

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登山でタープを使うメリット

登山での野営は大半がテントを使われていますが、シート1枚のタープが野営に使えないということではありません。むしろ使い方や場所を選べば、テント以上の有用性を発揮してくれます。

テントにはない開放感に溢れ、自然がより身近に感じることができるタープ。ここでは積極的に使いたくなる、タープのメリットをご紹介します。

①地形を選ばない

タープ最大のメリットといっても過言ではないのが、地形による制約を受けづらいという点です。

テントを張るにはある程度確保された「平地」が必要で、本体が接地されるためこの条件が不可欠になりますが、タープ本体は接地されることが無いため、テントが設置できない狭い平地や凹凸がある場所でも設営することができます。

この恩恵を受ける場所が、平地が少ない渓谷内です。そのため渓谷内を行く登山スタイルのひとつである「沢登り」ではテントよりタープの主流になっています。

②木や草を利用できる

テントを設営するには専用のポールを使う必要があり、このポールが破損するとその場で応急処置をするか、最悪の場合設営ができなくなります。

タープは本体が無事であれば、周辺にある木や石で固定することができ、草を束ねて強度を上げることで設営に役立てることができます。

自然の中にあるもので部品を代用、もしくは登山前からそれを想定して荷物を減らすことができるのが大きなメリットですが、自然にあるものを活用することは、自然との一体感をより増して山で過ごす行為であるので、登山中の充実感が一層高まります。

 

③設営・撤収が楽

部品が少ないタープは、設営に時間を要せず、撤収も非常に楽に行うことができます。幾つか設営方法がありますが、ロープを張り本体を被せ、ペグダウンすれば設営は完了です。

工程が少ないということは、「次の手順は」と考えることがなく、結果的に登山中のストレスが減ります。

早く設置して体を休めたい、素早く撤収して行動開始したい、時間を管理しながら行動する登山にとって、設営、撤収がシンプルなタープは理にかなった登山道具です。

④登山後のメンテナンスが楽

登山を終えて帰宅した後に行う登山道具のメンテナンス。道具に愛着を抱きやすいのが登山であり、手入れもそのひとつとして意識すればそんなに苦ではありませんが、部品が多く細かいと、正直放置してしまう事もあります。

タープは本体の汚れを洗い落とし、乾けば完了です。細かいところがないので洗い残しもなく、丁寧に使えば長く使い続けることもできます。この楽さも、タープを長くストレスなく使い続けられる理由です。

タープのデメリット

どんな道具でもそうですが、必ずしさもメリットだけではなく気になる点もあります。タープの弱点を理解し、現地で上手く使えるように参考にしてみてください。

①風は防げない

テントはポールと本体生地を合わせることで強固な防風性を獲得していますが、タープはシート1枚という特性上、防風性は皆無といえます。張り方によってはシェルターとして周囲を覆って居住性を高めることができますが、テントほどの強度は得られません。

少しでもタープで防風性を高めるためには、設置時の高さを低くするか、上述のように周囲を覆う形で設営することでカバーできます。

②木々の無い稜線では使えない

先程の風が関係することで、強風に晒されやすい稜線(山頂と山頂を繋ぐ道)では使うことができません。標高が高く木々がないところで設置すると、やったことはありませんがものの数分でふっ飛ばされることになるのが容易に想像できます。

このため、登山計画を作るときにはテント場がある山小屋の状況を確認したり、標高の高いところに行くときはテントを選択することが賢明です。

③外敵対策が必要

開放感があり過ごしやすいタープですが、遮るものがないため、夏場は害虫の攻撃に晒されやすく、対策をしなければ付近の野生動物に荷物を荒らされる可能性もあります。

害虫対策には蚊取り線香や防虫ネットなどが有効で、就寝時には寝袋の口を覆い、なるべく隙間を作らない工夫をすると良いです。野生動物には食料が目に見えたところに置かないよう、バックパックに収納するか、自身のそばに置いておきましょう。

タープを何度も使っていますが、気を抜いて何も対策をせずに寝ていた際、気がつくと吸血ヒルに襲われていたり、朝まで害虫の攻撃に耐え抜く苦行をしたことがあります。また、キャンプ場で渓流竿を持っていかれるという悲しい体験もしました。

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登山でのタープの張り方

その場の状況に応じて張り方を変えるタープ。今回は登山道具を活用しながら設営する方法をご紹介します。

①トレッキングポールを活用してシートを立てる

私がよく使う手法で、近くに木々がなくても設営ができる方法です。木の代わりに登山用のトレッキングポールを使います。

まずはポールをタープの両端に付け、ロープのテンションを利用して自立させます。ロープのアンカーは河原にある石を使えば十分に固定できます。

②シートを細引きで固定する

ポールが自立したら、タープを細引きで固定します。
1箇所を固定したら対角線上を固定することで、張りを均一に保ちながらスムーズに設置することができます。

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タープを上手く使って楽しい登山を

タープは活躍の範囲が狭いサポート的な道具だと思われがちですが、使い方によっては主役にもなるポテンシャルを持っています。軽量で持ち運びしやすく、登山用のタープは登山だけでなく、ソロキャンプや少人数のイベントにも使える汎用性も備えています。

使えば使うほど自分のものになっていく感覚は、アウトドアが好きな人であれば必ず夢中になります。是非登山道具として選んでみてはいかがでしょう。

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この記事のライター
北村一樹

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