2020年03月19日公開
2020年03月19日更新
登山でダイエット!?登山での消費カロリーと安全な方法を徹底解説!
長時間にわたって持続的な運動を行う登山は消費カロリーも大きく、ダイエットを兼ねて登山をする方も増えています。しかし、ただのダイエット目的の登山は危険が伴うこともあります。ここでは、登山での消費カロリーを始め、危険性、効果的にダイエットする方法をご紹介します。

目次
登山の消費カロリーで痩せるのか?
登山を趣味としている方なら、登山をした後体重が減っていた!という経験があるのではないでしょうか。険しい山道を登ったり、アップダウンが激しかったり、長時間歩く登山は、有酸素運動を持続していることになり、結果ダイエットにつながります。
登山ではどのくらいカロリーを消費するのでしょうか。当然のことですが、消費カロリーが大きいと脂肪が燃焼し、痩せることができます。まずは、登山での消費カロリーとダイエット効果について見ていきましょう。
消費カロリーとダイエット効果
重い荷物を背負って長時間歩く登山は、有酸素運動を持続することになり消費カロリーも大きくなります。消費カロリーは、自身の体重が大きく関係してきます。
消費カロリーは体重と比例しており、体重が重ければ重い程多くのカロリーを消費します。登山は、自分の体重に加えて背負っている荷物の重量を負荷にし、高低差を利用した筋力トレーニングになるので、ダイエット効果を得られるというわけです。
登山での消費カロリーの計算式
登山時1分間辺りの平均消費カロリーは体重×0.155kcalで求めることができ、登山での1日あたりの消費カロリーは、下の式に荷物の重量、登山時間などを追加し求めることができます。
登山消費カロリー | 体重+荷物重量×0.155×60分×登山時間×補正係数=消費カロリー |
---|
【補正係数】
年齢 | 男性 | 女性 |
---|---|---|
15~29歳 | 1.00 | 0.95 |
30~39歳 | 0.96 | 0.87 |
40~49歳 | 0.94 | 0.85 |
50~59歳 | 0.92 | 0.84 |
60歳以上 | 0.91 | 0.84 |
例えば、30代、体重50kg(荷物重量含む)の女性が、3時間の登山を行った場合、1,000kcal~1,200kcalほどの消費カロリーがあります。
これは、成人がハーフマラソンを走って消費するカロリーとほぼ同じです。週に1度登山を行うだけでも、十分なダイエット効果が期待できる数字です。
ただし、この式で算出される消費カロリーは、あくまでも目安であり、実際にはその時の環境や山の傾斜レベルによっても変わってきます。
登山での消費カロリーと脂肪燃焼効果
次は、登山での消費カロリーと脂肪燃焼効果について見ていきましょう。運動をすれば痩せる、ということは一般的に知られています。脂肪燃焼効果が高ければ、ただ痩せるだけでなく引き締まったボディーを作り上げることができます。
消費カロリーが大きい登山では脂肪が燃えやすい
解説してきた通り、登山は非常に消費カロリーが大きく、ダイエット効果を得ることができます。運動をすれば痩せることは誰もが知っていることですが、運動でも有酸素運動と無酸素運動があるのをご存知でしょうか。
有酸素運動は酸素を使用し時間をかけて行う継続的な運動、無酸素運動は酸素を使用せず短時間で行う強度の高い運動のことです。登山は前者の有酸素運動になります。
有酸素運動では、身体を動かすためのエネルギー源として、体内に蓄えられている体脂肪を燃焼して使います。長時間行う登山は、どんどん脂肪が燃えてダイエット効果抜群というわけです。
脂肪とともに筋肉も減る
有酸素運動は、ジョギングや水泳、エアロビクスなどが挙げられますが、その数ある有酸素運動の中でも登山は長時間に渡って行う運動になります。
しかし有酸素運動は、摂取したエネルギーを消費し、脂肪というエネルギーを消費しますが、長時間に渡って運動が続いたり、脂肪量が少ないと筋肉を脂肪に変えて消費してしまいます。
筋肉がない身体は、足腰に痛みがでたり、逆に痩せにくい身体になってしまいます。脂肪燃焼効果を高めるには、適度な筋肉も必要です。筋肉を衰えさせない為にも、過度な運動は控え、バランスの取れたエネルギー摂取を意識しましょう。
登山の消費カロリーでダイエットと考える危険性
大自然の中、絶景を楽しみながらダイエットできるなんて最高!と思うかもしれませんが、登山やダイエットの知識を知らずに登山ダイエットに臨むと、一歩間違えれば身に危険を及ぼすこともあります。次は、登山ダイエットに潜む危険性を見ていきましょう。
登山で起こりうるシャリバテ
「シャリバテ」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。シャリバテとは「低血糖」のことを指します。シャリバテ=ご飯が足りずにバテるという意味です。
ダイエット登山でシャリバテになりやすい理由は、痩せたいが故に食事を抜いたり、十分なエネルギーを摂取せずに運動量の多い登山に臨んでしまうからです。
シャリバテは、血糖値が70mg/dL以下にまで下がった状態のことを言います。
倦怠感、冷や汗、動悸、手足の震え、悪心などの症状、50mg/dL以下になれば、それらの症状の他に脱力、めまい、集中力の低下、目のかすみ、意識混濁、異常行動、けいれん、昏睡が起こる危険性があります。
登山中にシャリバテを引き起こしてしまうと、足を踏み外してしまったり、動けなくなったりと重大な事故に繋がることもあります。また、血糖値が下がり過ぎると脳に糖がまわらず、最悪命の危険もあります。
シャリバテの予防は行動食
シャリバテを予防する為に、しっかりした食事と適宜に行動食を摂ることです。登山へ出発する前には、炭水化物を中心にバランスの取れた食事をとるようにしましょう。炭水化物には糖分が多く含まれている為、大きなエネルギー源になります。
登山は運動量も多く長時間に及ぶため、知らず知らずのうちにお腹が減っていることも少なくありません。
気付いた時にはシャリバテを引き起こし、気持ち悪くて何も食べられない…なんてことにならないよう、登山の途中、適宜にゼリーやアメ、チョコレートなど食べやすいものを口にするようにしましょう。
消費カロリーは登山の種類で変わる
「登山での消費カロリーの計算式」で解説しましたが、消費カロリーはその時の環境や傾斜レベルによって変わってきます。
ひとえに登山と言っても、様々なジャンルの登山があり、消費するカロリーにも差があります。最後は、登山の種類における消費カロリーについて見ていきましょう。

登山の種類
一般的な登山の他に、ハイキングやトレッキング、クライミングなども一括りで「登山」と呼びます。一般的な登山は、様々な登山ルートを進み山頂を目指します。
ハイキングは距離が短く、比較的平坦な高原などを歩き、山頂ではなく自然を楽しむことを目的としたものです。
トレッキングは、山の中を歩くことを目的としたものでハイキングに似た登山になります。クライミングは、山の中にある岩を登るアクティビティです。山の頂上は目指さず、この「岩登り」自体を目的としています。
ポイントとなるのは難易度
このように、登山にも様々な種類があり難易度も異なります。ハイキングやトレッキングは、難易度は低いですが、消費カロリーでみると近所のウォーキングに少しプラスした程度でしょう。
逆に、クライミングは難易度が高くダイエット目的でするものではありません。岩や崖を登ることを目的としているので、運動量は多いですが長時間行うのは厳しいでしょう。ダイエットに有効な有酸素運動にならず、消費カロリーもキツイ割にはあまり望めません。
消費カロリーで見れば、やはり一般的な登山がいちばんダイエットにはおすすめです。
おすすめは低山登山
一般的な登山と言っても、初心者向けの標高が低い山から、登山家が好むハードな山まで様々です。登山に慣れていないのにダイエット目的で、即ハード山に登るのは危険です。
ダイエット目的で登山をするなら、難易度が低い低山登山がおすすめです。初心者コースでも、片道2~3時間、往復で5時間程度の登山であれば、有酸素運動の効果を十分に発揮し消費カロリーも大きいです。
ロープウェイがある山を選べば、体力が限界になった時も簡単に山頂まで行くこともできます。登山で痩せたい!という方は、標高が低く初心者に人気の山からチャレンジしてみましょう。
登山では消費カロリーと食事摂取のバランスを考えよう
登山とダイエットの関係をご紹介しました。ダイエットにはストレスがつきものですが、登山ダイエットならば、雄大な自然と絶景を味わいながら、楽しくダイエットすることができるでしょう。
ただし、体力とカロリーを多く消費する登山は、エネルギー摂取は必要不可欠です。消費カロリーと食事のバランスをしっかりとって、登山で健康的な引き締まった体づくりをしましょう!
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