海外でよく使う1オンスは何グラムなのか?簡単な換算方法など詳しく解説!
日本では、質量の表示にキログラムやグラムが、体積の表示にはリットルやミリリットルという単位が使われています。しかし、釣りではオンスやポンドという単位が使われています。この記事では、海外旅行にも役立つオンスやポンドの計算方法についてご紹介します。

1オンスは何グラム?
オンスは重さの単位
物の長さや重さ(体積と質量)を表わす単位を度量衡と言います。日本では長さの単位をメートル、質量の単位をキログラムで示す「メートル法」が用いられています。
2020年現在でも、アメリカなどの一部の国では「メートル法」ではなく「ヤード・ポンド法」を採用しています。オンスは「ヤード・ポンド法」で重さを表わす単位です。
ポンド(lb)とオンス(oz)
ポンド(lb)とオンス(oz)は「ヤード・ポンド法」における質量の単位です。洋菓子のパウンドケーキという名前は、材料に小麦粉とバター、砂糖と卵を1ポンド(pound)ずつ使うことに由来します。
16世紀に定められたイギリスの法律により「1ポンド=16オンス」と定められています。ポンドとオンスをグラムに換算すると、1ポンドは453.592グラムで、1オンスは28.3495グラムです。
海外旅行に行った人が日本に再入国する時に提出する「携帯品・別送品申告書」には、香水に関する項目があります。日本の税関では、オーデコロン、オードトワレを除く香水の免税範囲を、1人2オンスと定めています。
日本の税関では1オンスを28mlと定義していますが、「ヤード・ポンド法」では、液体の重さ(体積)の表記に液量オンスという単位を使うことがあります。
液量オンスは香水などの体積に使われる単位で「fl oz」という記号で表わします。これに対して28.3495グラムを1オンスとする単位を常用オンスと呼びます。
1気圧において、1ミリリットル(1立方センチメートル)の水は1gです。液量オンスは、常用オンスにおける水の体積をもとに計算されていますが「1液量オンス=28.3495ml」にはなりません。
イギリスでは、1液量オンスは28.4134mlです。イギリス式の単位を1英液量オンスと呼びます。これに対し、アメリカで使われている1米液量オンスは29.5735mlです。
1英液量オンスと1米液量オンスは、両方ともfl ozという記号で表わされます。体積に差があるのは、両国の単位に関する法律や定義の違いが原因です。
グラム(g)
1キログラム(kg)を1000グラム(g)とする質量の単位は、フランス発祥の「メートル法」によるものです。
日本では1891(明治24)年に「度量衡法」を施行して「メートル法」を取り入れ、1951(昭和26)年の「計量法」によって「メートル法」の使用を義務化しました。
現在、世界各国で使用されている単位表記は「メートル法」の後継にあたる「国際単位系」(SI)で、質量の基本単位にキログラムを用いるのが、世界基準となりつつあります。
経済産業省管轄の「計量法」は、世界基準の「国際単位系」(SI)に基づいて日本の計量の基準を定めたものです。
この法律では、長さの単位にはメートルを、質量の単位にはキログラムやトンを使用するように定めています。これらは「法律で定められた計量単位」と呼ばれます。
日本国内で商取引(売買)される品物は、一般的に重量がグラムで表記されているため、オンスやポンドに換算する必要はまずありません。
オンスからグラムへの換算方法
オンスからグラムへの計算方法
1オンスは28.3495グラムで、1グラムは0.035274オンスです。日本で日常生活を送る上では、小数点以下の数値まで厳密に覚えておく必要はありません。
1オンスは約28グラム、0.5オンスは約14グラムとおおまかな数値を覚えておけば、突然、オンスで重さが表示されても、電卓を使えばグラムに計算することができます。
オンスからグラムへの換算表
日本国内でも、ステーキハウスやレストランが肉の重さをグラムではなくポンドで表記しているケースがあります。食べきれないほどの量を注文することがないように、1ポンドは約450gだと覚えておくとよいでしょう。
オンス(oz) | グラム(g) | オンス(oz) | グラム(g) |
1oz | 28.35g | 11oz | 311.84g |
2oz | 56.70g | 12oz | 340.19g |
3oz | 85.05g | 13oz | 368.54g |
4oz | 113.40g | 14oz | 396.89g |
5oz | 141.75g | 15oz | 425.24g |
6oz | 170.10g | 16oz(1lb) | 453.59g |
7oz | 198.45g | 17oz | 481.94g |
8oz(0.5lb) | 226.80g | 18oz | 510.29g |
9oz | 255.15g | 19oz | 538.64g |
10oz | 283.50g | 20oz | 266.99g |
オンスとグラムの大まかな換算表です。オンスやポンドは日常生活では使用する機会が少ない単位ですが、突然、目の前に出てきても困らないように、1オンスは約28グラム、16オンスは1ポンドと覚えておきましょう。
分かりやすく動画で解説
日本でも釣りの世界ではオンス表記が使われているため、慣れない横文字に頭を悩ませる釣り人が少なくはありません。
1オンスは約28グラムとおおまかに考えると、計算が楽になります。3分の8オンスは約10.5グラム、5分の16オンスは約9グラム、4分の1オンスは約7グラム、3/16オンスは約5グラムです。
釣り・ルアーにまつわる単位
ルアーの重さの単位
バスフィッシングの発祥であるアメリカでは、2020年現在でも「ヤード・ポンド法」を使用しています。そのため、ルアーを始めとする釣り道具は「メートル法」ではなく「ヤード・ポンド法」で重さや長さが表記されることがあります。
ルアー(疑似餌)は、ゴカイやオキアミなどの生き餌の代わりに使用する釣り道具です。ルアーの重量はオンスで表示されることが多いので、釣り人にとって、オンスとグラムの計算は必須です。
ルアーの重さはオンスとグラムで表記されますが、ルアーの重り(シンカー)は重さが「号」で表記されています。
1号は「尺貫法」における1匁で、約3.75グラムです。
釣りと長さの単位
ルアーの重さだけではなく、釣り竿(ロッド)の長さにも「ヤード・ポンド法」が使われています。フィート(ft)は足の長さに由来する単位で、英語では「foot」と綴ります。1フィートは約30.48センチで、1フィートは12インチです。
インチ(in)は自転車のタイヤの大きさを表記する時にも使われる単位です。1インチは約2.54センチです。1フィートは約30センチ、1インチは約2.5センチと覚えておくと、計算が楽になります。
ラインの太さと強度
釣りの世界で、ラインとは釣り糸のことです。ネットショッピングなどで釣り糸を見ると、長さだけではなく、号数と強度が表示されていることがあります。
ラインの号数は、釣り糸の太さのことです。1号ラインの標準直径は0.165ミリです。
号数が大きいほど、ラインは太くなりますが、材質によって強度が異なります。1号のナイロンラインの強度は2キログラムですが、1号のポリエチレンラインの強度は5.5キロです。
ラインの強度を示すのに使われる単位は、キログラムではなくポンドです。
例えば、「2号35lb」と記載されているラインがある場合、標準直径は0.235ミリで、強度は35ポンド、つまり15875.7グラムです。1000グラムは1キログラムですから、「2号35lb」のラインは15.87キログラムのまでの重さに耐えられることになります。
釣りに役立つ単位ツール
釣りに便利な単位変換アプリ
釣りの世界では「メートル法」や「ヤード・ポンド法」に加えて、「尺貫法」までもが使われているので、煩わしい計算が避けられません。
スマートフォンに「釣り単位変換」などの釣り専用アプリをインストールしておけば、簡単に計算ができるのでおすすめです。
釣りに便利な単位換算表サイト
スマホアプリが扱えない場合は、単位変換ができるウェブサイトをブックマークに入れておくことをおすすめします。
単位換算表というウェブサイトでは、グラムやオンス、号という重さだけではなく、メートルやインチという長さの換算ができます。
知ってると役立つ!1oz(オンス)=約28g!
現在もアメリカで使用されている「ヤード・ポンド法」の単位、オンスとポンドについてご紹介しました。
釣りや自転車などの趣味の世界では「ヤード・ポンド法」が使われているため、1オンスは約28グラム、1ポンドは約450グラムというおおまかな数値を覚えておくと役に立ちます。
より正確に計算したい場合は、スマホアプリやウェブサイトの変換ツールの使用をおすすめします。
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