2019年08月22日公開
2019年08月23日更新
登山テントおすすめランキング12選!人気の山岳テントをご紹介!
山岳での使用を考えて設計された登山テントは、キャンプ用のテントとは異なるさまざまな特徴を持っており、登山の際にキャンプ用テントを代用することはできません。この記事では、登山用テントの特徴や選び方、人気の登山用テントをご紹介いたします。

目次
登山用テントとは?
登山用テントとキャンプテントの違い
テントはアウトドア用品の一つですが、登山用とキャンプ用とでは特徴が大きく異なるため、選び方も変わります。キャンプ用テントは、車で運搬されることを考えて作られているので、人が背負って運ぶ登山用テントに比べると重量があります。
また、キャンプ用のテントが設営されるキャンプ地は、平らに整地されている場所が一般的です。そのため、地面の険しい山岳での設営を前提とした登山用テントに比べると耐久性は劣りますが、キャンプ用テントにはスペースのゆとりや通気性などの快適さがあります。
登山用テントの特徴
登山用テントの特徴は、登山者が運びやすいように、とにかく軽量でコンパクトに収納できることです。そして、急な天候の変化にも耐えられるように風や水に強い素材で造られています。
また、登山用テントはデザインこそシンプルではあるものの、頑丈な構造をしており、天候や足場の悪い中でも短時間で設営できるように設計されています。
持ち運びやすさや頑丈さを重視した登山用テントは、快適さではキャンプ用テントに劣るものの、キャンプ地での使用が可能です。逆に、キャンプ用テントを登山に使うことはできません。
登山テントの種類
種類①シングルウォール
登山用テントの種類は、シートの枚数と構造によって分けられます。シングルウォールと呼ばれるテントは、1枚のシートで作られており、軽量で持ち運びやすく、構造が単純なので設営が簡単であるという特徴があります。
シングルウォールテントにはゴアテックスなどの防水素材が使われていますが、テントの内外を隔てているのがたった1枚のシートなので、結露に弱いというデメリットもあります。
種類②ダブルウォール
ダブルウォール式のテントは、インナーテントにフライシートを被せる2枚重ねのテントです。シングルウォールのテントに比べると設営に時間がかかりますが、シートを2枚使っているので、結露だけではなく雨風にも強いことが特徴です。
ダブルウォール式のテントは、入口の前に荷物が置ける前室があります。テントのスペースを有効に使えることも、ダブルウォール式テントのメリットです。
登山テントの選び方
選び方①テントの種類
シングルウォールとダブルウォールというシートの枚数に加えて、登山用テントは構造によって自立式と非自立式に分けることができます。自立式テントはポールにシートを通すだけでテントの形になるもので、現在の登山用テントは、自立式のダブルウォールテントが主流です。
非自立式テントは、ポールにシートを通すだけではなく、地面にペグを打ったりロープを張ったりすることで、ようやくテントの形になるテントのことです。慣れていない人間には設営が難しいことが欠点ですが、ペグを打つため風が強い場所での使用に適しています。
選び方②耐久性
登山用テントにとって、最も重視される要素が耐久性です。悪天候に耐え、登山中に破損しない丈夫なテントを選ぶことは、登山者の命を守ることにもつながります。
山岳用品を扱うメーカーでは、耐久性の高い登山用テントの開発が進んでおり、メーカーの独自素材を使用したテントがラインナップされています。
選び方③季節
登山用テントは3シーズン用と4シーズン用に大きく区別されます。4シーズン用は1年を通じて使用できますが、3シーズン用は春夏秋の使用を想定しており、冬に使用するにはスノーフライなどのオプションが必要となります。
冬に登山を行うのであれば、4シーズン用テントは欠かせませんが、このテントは夏でも気温の低い北海道や日本アルプスでの使用にも向いています。
選び方④軽量
登山用のテントは人間が自分の力で運ぶものであるため、メーカーでは登山用テントの軽量化に力を注いでいるだけではなく、パッキングの際にスペースを有効利用できるように収納袋の形にも工夫しています。
アウトドア用品専門店でテントの重さや収納時の形状を確かめてから、登山テントを購入することをおすすめします。
選び方⑤設営が簡単
登山キャンプでは、天気が悪いときに足下の悪い場所にテントを設営することも皆無ではありません。ポールが少なく、構造がシンプルなテントは設営が短時間で行えるので、登山にはおすすめです。
登山テント人気ランキング第⑨〜⑫位
人気の登山用テントをランキング形式で紹介いたします。登山用テントは、メーカーごとにさまざまな特徴があるので、登山の時期や人数を頭に入れておくが選び方のポイントです。
第⑫位!オクトス アルパインテント2人用
登山用品や帆布製品を扱っている株式会社オクトスのアルパインテントが登山テント人気ランキングの12位に選ばれました。他社の登山用テントに比べるとやや重い(約1.9kg)ですが、その分、生地が丈夫で耐久性があります。
登山だけではなく、トレッキングにも使用できるテントで、前室を従来の三角形から台形に変更したことで、荷物の収納スペースが広くなりました。
季節を問わず使用が可能ですが、冬に登山を行う場合は、別売の外張りの購入をおすすめします。従来品はペグダウンループの黒色がテントフライシートの裏に移ることがありましたが、新モデルでは改善されています。
第⑪位!モンベル ステラリッジテント
「Light&Fast」を掲げ、テントの軽さと設営スピードを追求するモンベルのステラリッジテントは、軽量で高品質でありながら、リーズナブルな価格で人気を集めている登山用テントです。
モンベルの独自素材であるバリスティックナイロンは軽量ながら破れにくく、この素材で造られた登山用テントには世界でもトップレベルの耐久度を誇ります。
このテントはスリーブに通すだけでポールがスリーブエンドに固定されるオートセットアップスリーブエンド機能を搭載しており、悪天候の中でも短時間での設営が可能です。
2018年以降に製造されたステラリッジテントには、オプションのレインフライシートを装着することができます。また、2019年の冬には積雪地での使用を想定したスノーフライシートが発売されます。
第⑩位!ヒルバーグ テント アクト
ヒルバーグの「アクト」は、北極や南極での使用も可能な1人用のオールシーズンテントです。1995年の発売以降、登山やトレッキングの愛好家から支持を受けるロングセラー商品で、テント本体と付属品の総合計重量が1.7kgと軽量であることが特徴です。
このテントはシリコン加工を施した素材「Kerlon1200」を使用することで強度を上げています。ペグを打つと背の低い五角形になるデザインのおかげで、悪天候にも耐えることができます。
コンパクトですが前室には十分なスペースがあるこのテントは、メッシュインナーやフットプリントなどの別売アクセサリーを使用することで、より快適に過ごすことができます。
第⑨位!ザ・ノース・フェイス トーラス
アメリカのブランドであるザ・ノース・フェイスの「トーラス」は、通気性の良いフルメッシュ構造のドーム型テントです。モデル名の後ろに書かれている数字はテントの収容人数を示しており、トーラス2は2人用、トーラス3は3人用です。
テントのポールが3本だけなので慣れていない人でも設置が行いやすく、軽量(トーラス2が約2kg、トーラス3が約2.5kg)でコンパクトに収納できるので、登山はもちろん、キャンプに代表されるアウトドア全般におすすめです。
ダブルウォールのテントには、広い2つの入口と前室が設置されています。天井部分のギアロフトや、テント内のポケットに小物を入れることができるので、荷物を置く場所には困りません。
登山テント人気ランキング第⑤〜⑧位
第⑧位!MSR ACCESS1
「ACCESS」は、アメリカ登山用品メーカーMSRが雪山での使用を考えて設計した登山用テントのシリーズで、ACCESS1は1人用のモデルです。
このダブルウォールテントに使用されている「サイクロンポール」はカーボンやアルミで名高いイーストン社と共同開発したもので、鞭のように曲がりやすく、丈夫で破損しにくいことが特徴です。
カーボンを使用した複合素材のポールは軽量で、ハブ構造のメインポールを台形のポールと接続することでテントが自立するため、悪天候でもスムーズに設営が行えます。
テントの入口の上の部分がメッシュパネルになっているので空気の入れ換えができます。フライシートはメッシュパネルに対応したスリットや、悪天候の際に用いるガイラインループが付いています。
第⑦位!ブラックダイヤモンド ハイライト
1989年に「クライマーによるクライマーのためのメーカー」としてアメリカで設立されたブラックダイヤモンドは、クライミングやトレッキングなどの山岳用品を扱っています。この会社のハイライトは1~2人で使用するシングルウォールのテントです。
雨水が流れやすい構造とメーカーの独自素材であるナノシールドの使用により、結露に弱いというシングルウォールの欠点をカバーしています。また、軽量(1.18kg)でコンパクトに収納できます。
入口の窓とテントの後ろにあるメッシュ生地の窓が、通気性を向上させています。前室(ベスティブール)は別売ですが、テントの内側にはメッシュ生地のポケットがあるので、小さな荷物であれば収納が可能です。
第⑥位!エスパース エスパースソロ
エスパースは「シンプルなフレーム構造で高い剛性」をコンセプトに掲げる登山用テントで、長野県に本社を置くヘリテイジ社が開発や製造を行っています。
エスパースが日本で人気のテントとなった背景には、製造終了したテント生地やパーツを保管して修理を受け付けているメーカーの行き届いたサービスがあります。
エスパースソロは1人用のテントで、後継モデル「ソロ アルティメット」は1.5kgから1.34kgへの軽量化に成功しただけではなく、ポールを簡単に通してテントの設営ができるユナイテッドポールスリーブ機能が搭載されています。
入口と後部の窓がメッシュに対応しており、通気性に優れたこのテントは春~秋の3シーズン用ですが、別売のスノーフライを購入すれば冬でも使用が可能です。
第⑤位!ファイントラック カミナドーム
アウトドア用品の製造販売を手がける株式会社finetrackが、日本の山岳で軽く強く、そして快適に使用できるテントとして開発しているのが「カミナドーム」シリーズです。品名の後ろに書かれている数字は、テントの収容人数を示しています。
破れにくく摩擦にも強い66ナイロンリップストップ生地を使用したテントには超高強力ポリエチレン繊維であるダイニーマテープが縫いまれており、悪天候に耐える強度があります。ビブロンファスナーは砂や土だけではなく凍結にも強く、スムーズに動きます。
テントは円筒形の袋に収納するのが一般的ですが、カミナドームの収納袋は長方形なのでバックパックにコンパクトに収納でき、余分なスペースを取りません。
登山テント人気ランキング第①〜④位
第④位!スノーピーク ラゴ Pro.air 1
新潟県に本社を置く株式会社スノーピークの「Pro.air」は、野外で使用できる耐久性を持ちながら、軽くてコンパクトに収納できるテントやキャンプ用品、アウトドア用ウェアのシリーズです。
Pro.air1は総重量950gの登山用の軽量テントで、メインポールの代わりにトレッキングポールを使用する場合は、重量を800gまで落とすことができます。ダブルウォール式のテントなので結露にも強く、ベンチレーションシステムを搭載して快適さを上げています。
2018年度のグッドデザイン賞を受賞したこのテントは、使用者が窮屈さを感じないように、テントの後方部分が高く設計されていることが特徴です。オプションのグランドシートを使えば、テント内でより快適に過ごすことができます。
第③位!アライ エアライズ1
登山テント人気ランキングの3位に選ばれたのは株式会社アライテントのエアライズ1です。1~2人用のこのテントは、人間が運ぶことを考えて設計されており、軽量でコンパクトに収納できることが特徴です。
ダブルウォール式のこのテントはフレームスリーブによってポールを簡単に通せるので、設営がスムーズに行えます。フライシートはクイックリリースバックルで接続できます。
ポリウレタンコーティングが施されたフライシートは、縫製されている部分にシームシーリングテープが使用されているので水に強く、ガイラインホールも付いています。
このテントは春~秋の3シーズン用ですが、オプションであるエアライズ用外張りを使えば冬でも使用が可能です。カヤライズ(メッシュインナー)やアンダーシートなどの豊富なオプション品を使えば、より快適にテント内で過ごすことができます。
第②位!NEMO TANI
アメリカのニーモ・エキップメント社が、日本での使用を想定して開発した登山用テントが「TANI」シリーズです。前室があるダブルウォールのテントで、1人用の1Pと、2人用の2Pが販売されています。
リバーシブルポールと吊り下げ式のインナーテントを採用しているので、テントの設営が短時間で行えます。テントの通気性を上げるために、後部はベンチレーションシステムとメッシュ生地が二重になっています。
テントの入口は、下がメッシュになっているので空気の入れ換えが可能です。また、薄手で耐久力のあるブリーザブルナイロンには、テント内への風の侵入を防ぐ力もあります。
1Pが1.06kg、2Pが1.18kgという軽さが、このテントの特徴です。別売のグラウンドシートを使えば防水機能が向上します。
第①位!ダンロップ VS
登山テント人気ランキングの1位に輝いたのは、ダンロップの登山用テント「VS」シリーズです。このシリーズは国産の生地を使い、日本の工場で縫製を行っている日本製のテントで、1年を通して使用ができます。
学校などの備品として、長年に渡って使用されることを想定しているため、コンパクトな軽量テントであると同時に、耐久性も重視されたこのテントには、水を吸いにくく、乾燥が早いポリエステル生地が使われています。
ポリエステルは雨や結露などの水に強く、紫外線によって劣化することもありません。また土台に使われている太いポリエステルの糸には、テントの強度を上げる効果もあります。
オプション品として販売されているグラウンドシートや冬用の外張りは、ダンロップの軽量登山用テント「VL」シリーズでも使用できます。
山岳テントで安全に登山を楽しもう!
天気が変わりやすい山では、軽率な判断が大きな事故や遭難に繋がる危険性があります。テントに代表される山岳グッズは身を守るための道具です。寝泊まりの場所となる登山用テントは、性能を十分に吟味した上で選んで下さい。