ラピュタの道の現在はどうなった?熊本地震後の復旧の経過は?

熊本・阿蘇にラピュタの道として親しまれていた場所がありました。ラピュタの道とはスタジオジブリの人気アニメ『天空の城ラピュタ』の世界を彷彿とさせる場所でしたが、熊本地震により崩落、現在も復旧の目途が立っていません。ラピュタの道の現在と復旧の経過をご紹介します。

ラピュタの道の現在はどうなった?熊本地震後の復旧の経過は?のイメージ

目次

  1. 1ラピュタの道とは
  2. 2震災前のラピュタの道
  3. 3震災後のラピュタの道
  4. 4ラピュタの道の現在
  5. 5ラピュタの道が1日でも早く復興することを祈って

ラピュタの道とは

スタジオジブリ制作の『天空の城ラピュタ』は、根強いファンを持つ長編アニメ映画です。スタジオジブリの背景画は、日本のどこかにモデルとなった場所があるといわれています。「ラピュタの道」がモデルになった場所かは不明ですが、ラピュタの世界観を現実世界にもってきたような景観で人気を集めた場所です。

『天空の城ラピュタ』は、TVで放送されると、あるシーンで、放送を見ている人たちが一斉にツイッター上に、ある一言を書き込むために、ツイッターのサーバーが落ちるという現象を巻き起こすほどの人気アニメです。「ラピュタみたいな道がある」とネット上で書き込んだ人がいた為、あっという間に「ラピュタの道」として有名になりました。

ラピュタの道は熊本県阿蘇市にある

「ラピュタの道」があるのは、草千里で有名な熊本県阿蘇市にある「外輪山」という山です。外輪山は、草千里の反対側にあるため、知る人ぞ知る観光名所で「天空の道」とも呼ばれていました。「ラピュタの道」の正式名称は「阿蘇市道狩尾幹線」という元農道で、「ラピュタの道」のある辺りは、「狩尾の坂」・「狩尾峠」と呼ばれていました。

1984年に当時の阿蘇町が町道として認めたため、現在は市道の扱いになっています。牧草を運ぶための農道がカーブする場所を断崖絶壁の山肌が隠すため、そのまま道が空にすいこまれていくような雰囲気をたたえており、それが「ラピュタの道」と呼ばれています。

ラピュタの道マップ情報

県道149号線と、その北側にあるミルクロードと呼ばれる県道をつなぐ道の途中に「ラピュタの道」があります。車の通行は可能ですが元々は地元の人たちの生活道路のため、道幅が狭く、グネグネとかなり曲がりくねっています。またミルクロード、県道149号線共に、狩尾幹線に入る手前には数台車を停車できる場所がありますが、狩尾幹線に入ると駐車場がありません。

地震前はハイキングやサイクリング・ツーリングで訪れる場所として人気だったようですが、現在は149号線側から少し山中に入った所で通行止めになっているようです。長寿ヶ丘つつじ公園までは入れますし、元々、つつじが有名な観光名所だそうです。

震災前のラピュタの道

熊本地震前、「ラピュタの道」には多くの観光客が訪れていました。ツーリング・サイクリング・ハイキングで訪れるのに最適な場所であると数々のメディアで紹介されたこともありました。ただ車で来た観光客が、違法駐車、騒音等で問題を起こし、一時、阿蘇市で車両通行禁止案が議題に上ったこともあるそうです。それだけの観光客がおしよせた魅力が、「ラピュタの道」のどこにあったのかをご紹介します。

ラピュタの道の魅力

「ラピュタの道」の魅力というと、やはりアニメ『天空の城ラピュタ』に出てくる景色を自分自身の目で見ることができる場所という点に集約されるでしょう。ビルが立ち並ぶ都会ではなかなか目にすることが出来ない景色が広がっているからです。またサイクリングコースとしても有名になり、「ブルベ」というタイムや順位にこだわらず制限時間内に完走するのが目的のサイクリングイベントの会場に選ばれたこともあり、ロードレーサーに乗る人たちの間で広まっていったようです。

「ラピュタの道」から見る夜景の景色も素晴らしく、それを見るために夜にツーリングをする人たちも大勢いたようですが、そのエンジン音が騒音問題になったこともあるそうです。

断崖絶壁の絶景スポット

まず挙げられるのが、標高差200mの眼下に広がる街の景色です。この景色が、サイクリングやツーリングでたどり着いた「ラピュタの道」の先から眺めることができるのです。断崖絶壁のラピュタの道の先に視界を阻むものは何もありません。正面に阿蘇カルデラの中央火口丘を臨み、そこに至るまでの阿蘇の町を一望できるのです。

眼下の街並みは、まるで絵本を見ているか、ミニチュアのジオラマを見ているようで、こういった光景も「ラピュタの道」がラピュタの世界観をみせてくれると人気になった一因となりました。

雲がかかるラピュタの道

次に気象状況が整えば、「ラピュタの道」の眼下に広がるカルデラに雲海が発生します。雲海が発生すると、「ラピュタの道」は、まるで空に浮いているかのような浮遊感を味わうことができます。また、外輪山の麓から上を見上げると、「ラピュタの道」付近が雲の上に浮かぶ島のように見えます。これがまさしく天空の道で、アニメ『天空の城ラピュタ』に出てくる伝説の城のようだといわれる一因になっています。

震災後のラピュタの道

「ラピュタの道」として親しまれてきた阿蘇市道狩尾幹線ですが、「ラピュタの道」近辺の住民の方たちの生活道路だったにも関わらず、一部マナーの悪い観光客の行いにより、生活に支障が出ると問題になるようになってきた頃、2016年4月に起こった熊本地震により、道路の31か所もが崩落してしまいました。また、もともと大雨が降った後、土砂災害に見舞われていた場所ということもあり、今もなお、崩落の危険のある場所がいくつもあるとのことです。

熊本地震の発生

2016年4月14日21時過ぎ、熊本地方を震源とする震度7(益城町)を記録する地震(前震)が発生しました。その2日後、4月16日深夜1時半頃、今度は本震で同じく震度7(益城町・西原村)を記録する地震が発生し、熊本をはじめとする九州の大部分に深刻な事態を招きました。TVのニュース映像も記憶に新しいかと思われます。本震かと思っていた最初の地震から2日後に本当の本震が起こり、最初の地震で持ちこたえていた場所も、2回目の揺れで大損害を受けたため、多くの犠牲者を出してしまいました。

ラピュタの道は通行止めに

そんな中、「ラピュタの道」も崖に面した道路が崩落したり、道路が土砂で埋まったり、コンクリートで舗装されていた部分に亀裂が入るなど、甚大な被害をこうむってしまいました。土砂崩壊の危険があるため、南側の県道149号線から入る道、北側のミルクロードから入る道、共に「ラピュタの道」へと続く道は通行禁止となってしまったのです。

ラピュタの道の現在

熊本地震で甚大な被害をこうむった「ラピュタの道」は、3年が経った今でも復旧していません。北側のミルクロードから入る道は完全封鎖、南側の県道から入る山道は途中から通行禁止となり、「ラピュタの道」と呼ばれていた、あの断崖絶壁の天空の道へと続いていた農道はほぼ機能をなさなくなっています。

現在も復旧進まず

道は崩落したまま、道路もひびが入ったままの「ラピュタの道」は、現在も熊本地震の爪痕を色濃く残したままです。地元でも、かつて「ラピュタの道」と呼ばれる場所があったという状態で、通行止めのまま歳月が過ぎていく現状です。

阿蘇市は「ラピュタの道」に続く市道狩尾幹線の麓にあたる県道149号線から長寿ヶ丘つつじ公園までの復旧工事を行い、「ラピュタの道」の下側までは通れる事になりましたが、その先のミルクロードへと続く道の復旧は目途が立っていません。「ラピュタの道」は山の麓から見上げるしかなくなっている現状です。

高額な復旧費用

なぜ3年経っても、「ラピュタの道」が閉鎖されたままなのかというと、復旧のためにかかる費用が高過ぎるためだといわれています。その復旧費用は工事用の道路を新設するなどの費用も含め、総額100億円を超えると言われており、国から援助を受けたとしても、なお数10億円かかると計算されたため、阿蘇市が断念したということです。

また、阿蘇市が断念した理由としてもう一つ、地震以前から「ラピュタの道」周辺は、大雨による土砂災害が毎年起こっており、国の災害査定を受けても通らない可能性があったかららしいとのことです。以上の要素が重なり、今のままだと「ラピュタの道」は、このまま廃止されてしまう可能性が高いといわれています。

ラピュタの道が1日でも早く復興することを祈って

現在、ミルクロード方面から「ラピュタの道」に向かう道路は完全進入禁止となっており、人も車も入れません。しかし、進入防止用のロープを迂回して中に入る人が後を絶たないらしく、注意喚起がなされています。九州地方は最近も大雨による災害が懸念されており、当然、「ラピュタの道」付近も土砂災害の危険性が十分にあります。復旧の遅れにもつながりかねません。「ラピュタの道」を1日でも早く復旧させるためにも、思慮分別のある行動が求められています。

阿蘇市は他の方法で「ラピュタの道」を復旧できないか検討中とのことです。熊本を代表する観光スポットとなりえる場所だけに、なんとか復旧再開していただきたいと多くの人が願っています。そうすることで、その周辺の復興のスピードも速まるのではないかと言われているだけに、「ラピュタの道」が1日でも早く復興することを願ってやみません。

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この記事のライター
櫻 樹
神社巡りと刀剣鑑賞、カフェ巡りが好きなアニメ・ゲーム・2.5次元ヲタクです。

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