2019年12月20日公開
2019年12月21日更新
人気のハーブ13選!定番から料理につかえるハーブまで種類別に厳選紹介!
古くから世界各地で活用されていた、数えきれない種類のハーブを毎日の生活に取り入れてみませんか。お茶や料理、ルームフレグランスとして暮らしの中で自然に活用することができます。美容や健康にも効果があると言われるハーブの種類や効用、育て方、使い方までご紹介します。
ハーブの種類と使い方
料理やハーブティー、コスメなどに使われ身近な存在になったハーブですが、実際に名前や効用を知って活用しているのは数種類なのではないでしょうか。
世界中にあるハーブは数100種類にもなり、それぞれに特別な効用や、使い方があります。
身近な使い方としては、料理やお茶として体に取り込んだり、精神的な安定のため香りを楽しむものがあります。
ハーブとは?
なにかしらの有用な効能がある香草や薬草のことを「ハーブ」と呼んでいます。
緑の葉を持つ草や、柔らかい茎の植物、独特の香りを持つ花などが多く、料理の香りづけ、保存料、薬として、また香りが強いものは香料として利用されています。
一般的にハーブとは、ヨーロッパ料理に使われている香草を指していますが、種子や根、樹皮などの香辛料や、漢方医学の生薬もハーブの一種とされています。
毒性があっても少量を用いると薬効が期待できるものもあり、これらは使用や栽培に許可が必要なことがあります。
ハーブの種類と効果
ハーブの種類は、使い方や効果によって分類されています。使い方は、主に食用として体に取り込んだり、香りとして吸い込むといった方法が多いでしょう。
ハーブの香りは肉や魚の臭みを和らげたり素材の味を引き立てる効果があるので、ヨーロッパの料理にはよく使われています。日本でも生姜やシソなどは同じように使われています。
ハーブの香りによる鎮静作用や、安眠効果、防虫効果や防臭効果を活用するために、アロマオイルやポプリなどを利用します。
ハーブティーやコスメなどには、香りの効果に加えて、体の調子を整えたり、肌を美しくする効果も期待できます。
ハーブ図鑑【料理向き】
ハーブ | 合う料理 |
---|---|
イタリアンパセリ | いろいろな料理 |
オレガノ | ピザなどのイタリア料理 |
キャットニップ | ティー・クッキー |
サラダバーネット | サラダ・スープ・ビネガー |
ステビア | ティー・シャーベットなど甘味用 |
セージ | ソーセージ・肉料理 |
ソレル | スープ・サラダ・肉料理 |
タイム | 肉料理 |
タラゴン | サラダ・ドレッシング・ソース・ビネガー |
チャイブ | 魚料理・肉料理・野菜料理 |
ディル | ティー・サラダ・魚料理・ピクルス |
ナスタチウム | サラダ |
バジル | パスタ・スープ・いろいろな料理 |
フェンネル | 魚料理・スープ・サラダ・炒め物 |
マジョラム | 肉料理 |
ミント | ティー・お菓子 |
レモングラス | ティー・タイ料理 |
レモンバーム | ティー・サラダ |
ローズマリー | 肉料理 |
料理向きの種類①イタリアンパセリ
イタリアンパセリは、セリ科のミツバに似たハーブです。爽やかな香りが特徴の栄養豊富なキッチンハーブで、さまざまな料理に使いやすく、冷凍保存で香りを保つことができます。
- 効能:整腸作用、殺菌・消毒・鎮静・利尿作用
- 栄養素:ビタミンA、ビタミンC、鉄分、カルシウム、食物繊維
料理向きの種類②バジル
バジルはシソ科の多年草です。トマトやチーズとの相性がよくピザやパスタなどのイタリア料理によく使われるハーブです。
トマトを栽培するときに近くに植えておくとトマトの風味がよくなる「コンパニオンプランツ」としても使われています。
- 効能:心身および中枢神経の強壮作用、鎮静作用、抗菌作用、抗うつ作用、便秘解消
料理向きの種類③クレソン
クレソンは、水中や湿地に育つアブラナ科の多年草です。別名「オランダミズガラシ」という名のとおり、ピリリとした辛味と、独特の香りが特徴的なハーブです。
肉料理に添えてあることが多いクレソンは、野菜のようにサラダや炒め物や和え物、鍋やスープなどの料理でも美味しく食べることができます。
- 効能:ビタミン類、抗菌効果、血液酸化防止、高血圧予防
料理向きの種類④オレガノ
ハーブの中でも香りが強いと言われるオレガノは、ヨーロッパの地中海沿岸が原産のシソ科の多年草です。
ほろ苦さと爽やかな香りがトマトやチーズ、肉や魚とも相性がよく、地中海料理やメキシコ料理に使われています。
- 効能:整腸作用、消化促進、強壮作用、疲労回復、鎮静作用
ハーブ図鑑【花が美しい】
ハーブ | 開花期 |
---|---|
アーティチョーク | 5〜7月 |
カモミール | 4〜7月 |
サフラワー | 6〜7月 |
サフラン | 10〜11月 |
スイートバイオレット | 2〜4月 |
センテッドゼラニウム | 4〜10月 |
ソープワート | 7〜9月 |
タンジー | 6〜8月 |
チコリ | 6〜8月 |
ローズ | 5〜6月 |
ヒソップ | 6〜8月 |
フラックス | 5〜7月 |
ベルガモット | 5〜6月、7〜9月 |
ボリジ | 4〜7月 |
マロウ | 7〜8月 |
ヤロウ | 5〜8月 |
ラベンダー | 5〜7月 |
花が美しい種類⑤ラベンダー
ラベンダーは、シソ科の小低木です。日本でも北海道の富良野のラベンダー畑でおなじみのハーブです。
花の部分を乾燥したポプリとして香りを楽しむほか、抽出されたラベンダーオイルはフレグランスやコスメとして利用されています。肌に直接つけられる数少ない精油のひとつです。
- 効能:リラックス効果、安眠効果、精神安定、抗菌効果
花が美しい種類⑥ローズ
バラもハーブの一種とされています。ヨーロッパから中近東、アジアの北半球のみに自生しており、ローマ時代にはすでにローズの香りを利用していたと言われています。
主に美容に効果があるとされ、ローズオイルは、1滴に60~200個のバラが必要とされているほど貴重なものです。
バラの実である「ローズヒップ」ビタミンCが豊富に含まれていることで注目されています。
- 効能:保湿、美肌効果、浄血作用、鎮静作用、抗うつ作用、清浄作用
- 栄養素:ビタミンC(ローズヒップ)
花が美しい種類⑦アーティチョーク
アーティチョークは、キク科の多年草で、欧米では日常的に使われている定番のハーブです。蕾の付け根を塩ゆでなどで食べられています。いもに似た食感で水溶性食物繊維が豊富です。
アーティチョークの語源は「大きなアザミ」で、日本名はチョウセンアザミです。日本では栽培環境が合わないためあまり流通していませんが、ハーブティーなら手に入れやすいでしょう。
- 効能:食することでの血液浄化、利尿作用、ハーブ抽出オイルでは消化促進、肝機能改善
ハーブ図鑑【ハーブティー向き】
ハーブ | 特徴 |
---|---|
ローゼル | ハイビスカスの原種とも言えるハーブで、爽やかな酸味が特徴です。 |
ダンデライオン | タンポポです。根を煎ったタンポポコーヒーはカフェインを含まないため妊婦さんでも安心して飲むことができます。 |
フェンネル | 柑橘類のような爽やかな風味があります。 |
レモングラス | 爽やかな香りです。疲労回復や消化促進に効果があります。 |
ローズヒップ | 爽やかな酸味とフルーティな香りです。 |
マテ | 豊富な栄養素があるマテ茶は、世界三大飲料の一つとされています。 |
レモンバーベナ | 香りの強い若葉をハーブティーとして楽しみます。爽やかなレモンの香りです。 |
ネトル | 緑茶のような味と香りです。体に必要な栄養素が多く含まれています。 |
ラズベリーリーフ | 別名フランボワーズです。葉には鉄分やミネラルなどの栄養素が豊富に含まれています。 |
ルイボス | 南アフリカでは古くから「不老長寿の飲物」として親しまれています。 |
ハーブティー向きの種類⑧カモミール
ハーブティーでお馴染みのカモミールは、かわいらしいキク科の1年草です。ギリシャ語で「地上のリンゴ」というようにリンゴのようなフルーティで爽やかな香りが特徴です。
種から育てる「ジャーマン種」と、苗から育てる「ローマン種」の2種類があり、繁殖力と生命力が強いハーブです。
ハーブティーで飲料したり、ポプリやお風呂で香りを楽しんだり、化粧品や石鹸に利用されるほか、野菜のそばに植えれば害虫を防ぐ効果があります。
- 効能:リラックス効果、睡眠補助、沈静作用、鎮痛・解熱作用、発汗・利尿作用、消毒・殺菌作用、更年期障害軽減、肌のトラブル改善(ニキビ、湿疹、乾燥)
ハーブティー向きの種類⑨ワイルドストロベリー
ワイルドストロベリーはいわゆる野いちごの一種で、別名「エゾヘビイチゴ」とも呼ばれています。実は種が多いですが、ジャムに加工することができます。
普通のイチゴジャムに少し加えて風味を足すという使い方も多いようです。葉はハーブティーに利用します。
- 効能:肝機能向上、浄化作用
ハーブ図鑑【初心者向き】
セージ、タイム、ナスタチウム、バジル、ミント、レモンバーム、ローズマリー |
初心者向き種類⑩ミント
世界中で最も親しまれているハーブといえば、ミントです。ミントは、ヨーロッパ原産のシソ科の多年草で、日本名はハッカです。
ミントの仲間は30種類ほどあり、日本の在来種のミント「ニホンハッカ」は、メントール含有量が多く苦味が強いので、食用というよりは薬用に向いています。特に虫除け効果の強さで有名です。
西洋のペパーミントやスペアミントは、メントールの含有量が少ないので、お茶や食用として使われています。一部毒性があり、食用不可のミントもあります。
清涼感あふれる香りで、お菓子や飲み物、化粧品や日用品など多くのものに利用されています。
育てやすく活用しやすいので園芸初心者におすすめのハーブですが、繁殖力が強いので注意が必要です。
- 効能:冷却作用、リフレッシュ、防虫効果
初心者向き種類⑪レモンバーム
レモンのような香りのレモンバームは、東地中海地方原産のシソ科の多年草です。
他のハーブと調和しやすいので、料理の香りづけに使ったり、新鮮な葉ならサラダで食べることもできます。
レモンバームのハーブティーは落ち込んだ気分を明るく前向きにしてくれる効果があります。
様々な効用があることから長寿のハーブとも呼ばれています。ただし、妊娠中の使用には注意が必要です。
- 効能:抗うつ作用、抗菌作用、抗ウイルス作用、アレルギー予防、胃腸不良改善、不眠症、生理不順の改善、鎮静、強壮、発汗、収れん
初心者向き種類⑫ローズマリー
シソ科の常緑低木であるローズマリーは強い香りと薬効があることから「若返りのハーブ」と呼ばれています。さまざまな食材やハーブと組み合わせやすく、幅広い用途があるハーブです。
目の覚めるような爽やかで強い香りには、肉の保存効果があります。そのほかにも肉や魚の臭み消し、お菓子のエッセンス、ジャガイモにも合います。
葉には多くの精油成分が含まれているため、エッセンシャルオイルとしても人気があるハーブです。
- 効能:記憶力や集中力を高める作用、血行促進、消化機能を高める
初心者向き種類⑬ローズゼラニウム
ローズゼラニウムは、フクロウソウ科の常緑多年草です。バラのような香りがすることからローズゼラニウムと呼ばれていて、紅茶の香りづけにも使われています。
ローズゼラニウムの香りは防虫効果が高いので、庭に植えると蚊を寄せ付けません。エッセンシャルオイルを吹きかけてもその効果を発揮します。
- 効能:防虫効果、抗うつ作用、抗菌作用、自律神経を整える、更年期障害・女性特有の症状への効果、利尿作用など
定番ハーブの育て方
ハーブは庭の片隅やプランターなど小さいスペースでも育てることができます。育てやすいハーブから挑戦して、料理に利用したり部屋に飾って少しずつ暮らしに取り入れてみましょう。
ハーブを育てるポイント
ハーブはもともと野生の植物です。室内でも育てることはできますが、どうしても日照や風通しが少なくなるので、収穫目的の場合は特に屋外で育てた方が丈夫で元気に育ちます。
屋外で丈夫に育てれば、実はあまり手のかからない植物です。ハーブは肥料をそれほど必要としない上に、土の質も選びません。害虫にも強く虫除け効果があるハーブもあるほどです。
ただし、プランターでのハーブの寄せ植えは上級者でも難しいので、初心者がプランターや鉢に植えるときは単独で植えるのがよいでしょう。
どうしても寄せ植えしたいときは性質が似ているハーブ同士にしましょう。
また、小さい鉢は根詰まりの原因になるので大きめの鉢を使いましょう。発育具合によっては鉢の植え替えも頻繁行います。
室内と室外の両方に置きたい時は、いくつかの鉢を作って室内に置くものと屋外に置く鉢を入れ替えして楽しむのをおすすめします。
ハーブを生活に取り入れてみよう!
ハーブの育て方や使い方を動画を参考に学びましょう。難しく考えずに自然に気持ちのよい方法で暮らしに取り入れていきましょう。
ハーブを育てて香草・アロマなどを楽しもう!
昔から世界中で暮らしの中に利用されてきたハーブは、様々な効用や、部屋を彩る花として、毎日の生活を潤してくれる存在でした。
現在でも毎朝のお茶や、お風呂タイム、料理のアクセントなど、日々行われることを少しだけ豊かにしてくれ、忙しい毎日で疲れた体や心を癒してくれます。
ハーブは、小さな庭やベランダがあれば育てることができます。ハーブに興味を持ったなら、お気に入りのハーブを育てることから始めてみましょう。